年収1,000万円というと高収入に思えますが、家庭を持ち、子育てをする中で「本当に余裕のある暮らしができるのか?」と疑問を抱く方も多いでしょう。特に、夫が年収1,000万円でも、妻に正社員として共働きを求めるのは普通なのか、それとも器が小さいと言われてしまうのか。本記事では、現代の経済事情や共働き家庭の実態を踏まえ、この問題について考えていきます。
年収1,000万円の生活レベルとは?
まず、年収1,000万円が実際にどの程度の生活レベルなのかを見てみましょう。税金や社会保険料を差し引くと、手取り額は次のようになります。
年収 | 手取り額(目安) |
---|---|
1,000万円 | 約700万円~750万円 |
手取り750万円の場合、1ヶ月あたりの生活費は約62万円程度です。しかし、都市部では家賃・住宅ローン、教育費、生活費、貯蓄などを考えると「余裕がある」とは言い切れないこともあります。
現代における共働きの必要性
近年では、共働きを前提とした家庭が増えています。実際に、日本の共働き世帯の割合は約7割に達しています。
共働きが求められる主な理由として、次のような点が挙げられます。
- 物価上昇や教育費の増加による家計負担の増大
- 将来の貯蓄(老後資金・住宅購入)の必要性
- 共働きによるリスク分散(どちらかが失職しても収入がある)
共働きを求めるのは「普通」か?
夫が年収1,000万円であっても、妻に正社員として働いてほしいと考えるのは「普通」といえるでしょう。特に、以下のような状況では、共働きを前提とする家庭が多くなります。
1. 子どもの教育費を考慮
子どもが私立学校や大学に進学する場合、教育費は非常に高額になります。
教育段階 | 公立(年間) | 私立(年間) |
---|---|---|
幼稚園 | 約30万円 | 約80万円 |
小学校 | 約32万円 | 約160万円 |
中学校 | 約48万円 | 約140万円 |
高校 | 約45万円 | 約100万円 |
大学 | 約100万円 | 約200万円~500万円 |
このように、私立進学を考える場合、年収1,000万円でも教育費の負担は大きくなります。
2. 老後資金の確保
夫婦で安心して老後を迎えるためには、年金以外に2,000万円以上の貯蓄が必要とも言われています。共働きをすることで、老後の資金を効率的に蓄えることができます。
3. 夫婦の役割分担の考え方
現代では、「男性が稼ぎ、女性が家庭を守る」という考え方は変化しつつあります。夫婦で協力しながら、家計を支えることが当たり前になってきています。
共働きを求める際に気をつけるべきポイント
とはいえ、妻が正社員共働きを希望していない場合、夫の意向だけで働かせるのは問題です。共働きを前提とするなら、次の点を考慮する必要があります。
1. 家事・育児の分担
共働きをするなら、夫婦の家事・育児の負担を公平にすることが大切です。例えば、
- 平日は交互に家事を担当
- 週末は夫が積極的に育児を行う
- 食洗機やロボット掃除機などの家電を活用
こうした工夫をすることで、共働きの負担を軽減できます。
2. 妻の希望を尊重
妻が仕事にやりがいを感じていない場合、無理に働かせるのではなく、パートや在宅ワークなど柔軟な働き方も選択肢に入れるのが良いでしょう。
まとめ
年収1,000万円の家庭でも、共働きを求めるのは決して珍しいことではありません。特に、
- 教育費や老後資金を考えると、一馬力では厳しい場合がある
- 共働きは経済的なリスク分散にもなる
- 夫婦で協力しながら生活を支える考え方が一般的になっている
ただし、共働きを求める際には、家事・育児の分担や妻の意向を尊重することが大切です。二人でしっかり話し合い、お互いにとって最適な選択をすることが重要です。
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