障害者雇用として働く際に気になるのが、社会保険への加入条件や控除額の目安です。特に週20時間前後のパートタイム勤務では、厚生年金や健康保険の加入要件が複雑に感じられるかもしれません。この記事では、時給1,114円~1,165円で週20時間働く場合を例に、引かれる社会保険料の内訳と加入条件をわかりやすくご紹介します。
週20時間勤務の社会保険加入条件とは?
一般的に、社会保険(健康保険・厚生年金)に加入するには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月収が88,000円以上(年収で約106万円)
- 勤務期間が2か月を超える見込み
- 学生ではない
- 勤務先が従業員101人以上の企業(※2024年10月から51人以上に変更予定)
障害者雇用でも、上記条件を満たせば加入が義務付けられます。
時給と月収の目安(20時間×週)のシミュレーション
時給 | 月収(概算) | 社会保険加入対象 |
---|---|---|
1,114円 | 約89,120円 | 対象 |
1,165円 | 約93,200円 | 対象 |
20時間×4週(=80時間)で計算。どちらも月88,000円を超えているため、社会保険加入の対象になる可能性があります。
実際に引かれる社会保険料の内訳と金額の目安
月収を90,000円と仮定した場合の保険料(東京都・協会けんぽの場合・2024年度)
- 健康保険料:約4,275円
- 厚生年金保険料:約8,235円
- 雇用保険料:約270円(0.3%)
- 合計:約12,780円
保険料は企業と労働者が折半するため、実際に給料から差し引かれるのはこの額になります。
介護保険料は支払うの?
介護保険料は、40歳~64歳の方が健康保険に加入している場合に限り支払います。つまり、健康保険未加入の人は払う必要がありません。障害者雇用であっても、加入していれば負担することになります。
週30時間勤務が必要?厚生年金に入るには
かつては「週30時間以上」が加入の基準でしたが、現在はパートタイマーにも適用されるようになっています。上記の5条件(特に週20時間・月88,000円以上)を満たしていれば、週30時間未満でも厚生年金に加入できます。
よって、週20時間勤務でも要件を満たせば厚生年金加入は可能です。
まとめ:社会保険は週20時間でも加入可能。条件をしっかり確認しよう
障害者雇用であっても、週20時間・月88,000円以上であれば、社会保険への加入義務が生じる可能性があります。厚生年金にも加入でき、将来の年金額にもプラスになります。介護保険料は年齢や加入状況により異なりますが、健康保険に入っていれば負担が生じます。
企業規模や雇用期間の条件も含め、自分がどの条件に当てはまるか、事前に会社に確認しておくと安心です。
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