国民年金だけで老後は暮らせる?家賃・生活費の実情と現実的な備え方

年金

「国民年金は満額でも月6万9300円、家賃を払えばほとんど残らない」──そんな不安の声は決して珍しくありません。特に都市部で一人暮らしを考えると、家賃だけで年金の大部分が消えてしまい、生活が立ち行かなくなるのも無理はありません。本記事では、国民年金受給者の現実的な生活状況と、老後の生活を少しでも安定させるための対策を詳しく解説します。

国民年金満額の支給額と都市部の家賃相場

2024年度の国民年金(老齢基礎年金)の満額は月額6万9300円。これは、20歳から60歳までの40年間、保険料を欠かさず納付した場合の金額です。一方で、都内ワンルームマンションの平均家賃は5万6000円前後。年金の80%以上が家賃で消えてしまう計算です。

地方に比べて生活コストが高い都市部では、食費・光熱費・医療費などの支出をまかないきれず、年金だけでは生活が破綻するリスクも高まります

老後の生活費はどう確保する?収入の多角化がカギ

国民年金だけで生活するのが困難な場合、現役時代の備えや追加の収入源の確保が必要です。主な選択肢には以下のようなものがあります。

  • 老後資金としてのNISAiDeCoの活用
  • 持ち家を活用するリバースモーゲージ
  • 簡単なアルバイト・在宅ワークなどの副収入
  • 生活保護や各種福祉制度の利用

例えば、月に2万円の在宅収入があるだけでも、生活の選択肢は大きく広がります。

住まいを見直す:家賃を抑える具体的な選択肢

都市部での賃貸生活が困難な場合、地方移住やUR住宅、シェアハウスなどの検討も有効です。家賃相場の低いエリアに引っ越すことで、支出を大幅に抑えることが可能です。

また、自治体によっては高齢者向けの住宅補助制度や入居支援もあります。各市町村の福祉課に相談することで、有利な制度が見つかる可能性も高いです。

支援制度や減免制度を活用しよう

年金だけでは生活できない場合は、生活保護や住民税・国保保険料の減免、医療費助成など、さまざまな行政支援制度を活用することができます。

また、国民年金保険料の免除申請や、年金生活者支援給付金といった制度もあります。知らないことで損をする制度が多いため、一度、社会福祉協議会や年金事務所で相談してみましょう。

実例:年金6万円で暮らす地方在住者のケース

例えば、福岡県の60代女性Aさんは、持ち家でローン返済が完了しているため、固定費は月2万円の生活。年金は月7万円ほどで、食費・光熱費・雑費を含めても生活は成り立っており、必要に応じてパートで月1〜2万円の収入を得ています。

都会に比べ、地方は家賃や物価が抑えられるため、少額の年金でも暮らしやすい環境が整っていると言えます。

まとめ:年金だけでは厳しいが、対策はある

国民年金の支給額だけで都市部の家賃をまかなうのは困難ですが、収入の補填や支出の見直し、支援制度の活用により、現実的な老後の生活設計は可能です。

「老後が不安」と感じる方こそ、早めの情報収集と準備が重要。今できる対策を少しずつ積み重ね、安心できる暮らしを目指しましょう。

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