クレジットカードの支払いが難しくなったとき、「数ヶ月待ってから払いたい」と考える人は少なくありません。しかし、その間に信用情報にどのような影響が出るのか、他のカードやサービスへの波及はどうなるのか、正しく理解しておくことが重要です。この記事では、クレジットカードを1ヶ月滞納した場合の影響と対応策を、具体例を交えて解説します。
1ヶ月の滞納で何が起こる?信用情報への記録
クレジットカードの支払いを1ヶ月以上滞納すると、カード会社はその情報を信用情報機関(CIC、JICCなど)に報告する可能性があります。これにより、いわゆる「ブラックリスト(異動情報)」に近い扱いになることもあります。
ただし、1〜2ヶ月の滞納ではすぐに「異動」として扱われるわけではありません。通常は3ヶ月以上の延滞が続いた場合に異動情報として登録されることが一般的です。とはいえ、延滞が短期間でも金融機関からの印象は悪くなります。
信用情報は住宅ローン・自動車ローン・他のクレジット審査に影響するため、軽く考えないようにしましょう。
他社のクレジットカードやVISAカードへの影響
JCBカードを滞納しているからといって、すぐに他社のVISAカードが使えなくなるわけではありません。しかし、延滞が信用情報に登録されると、他社もその情報を参照するため、「与信枠の停止」や「利用制限」が行われる可能性があります。
例えば、VISAカードを運営している三井住友カードなどは、他社の延滞情報を確認して対応を見直すことがあります。また、新たなクレジットカードの申請が通らなくなる可能性も出てきます。
一度登録された延滞情報は、完済から5年間は記録として残るため、将来的な信用にも影響を与える点に注意が必要です。
ETCカードや生活インフラへの影響
クレジットカードに紐づけられているETCカードも、親カードの支払いが滞ることで一時停止や解約になることがあります。ETCの支払いもカードを通して行われるため、利用中のカードが止まれば当然ETCも使えなくなります。
実例として、JCBのクレジットカードを2ヶ月以上延滞したケースでは、ETCカードも自動的に無効になり、高速道路で料金所を通過できずトラブルとなった事例もあります。
公共料金やサブスクリプションの支払いにもカードを使用している場合、延滞によってサービス停止や契約解除のリスクがあるため、十分注意が必要です。
どうしても支払えないときの対処法
高額を使ってしまい一括返済が難しい場合は、まずカード会社に早めに相談しましょう。多くの場合、JCB公式サイトなどから「支払いのリスケジュール(分割・リボ払い・一時的な猶予)」を相談できます。
相談せずに滞納を続けると、延滞扱いになり信用情報に記録されてしまいます。一方で、事前に相談して合意が取れていれば「延滞」にはならない可能性があります。
支払いに困ったときは、法テラスや消費生活センターなど、公的な相談機関の力を借りるのも一つの手です。
遅延損害金とその計算例
クレジットカードを滞納すると、元金に加えて「遅延損害金」が発生します。遅延損害金は一般的に年率14.6%で設定されていることが多く、日割りで加算されていきます。
例えば、10万円の支払いを30日滞納した場合、約1,200円程度の遅延損害金が発生します(※金利14.6%の場合)。これも支払総額に含まれるため、早めに対応する方が得策です。
遅延損害金の金額はカード会社によって異なる場合があるため、公式サイトやサポート窓口で確認しましょう。
まとめ:支払えないときほど誠実な対応が大切
クレジットカードの支払いを1ヶ月滞納しても、すぐにブラックリストに載るわけではありませんが、延滞情報は信用情報に記録される可能性があります。これが今後のクレジットカード利用やローン審査に悪影響を及ぼすこともあるため、早めに対応することが重要です。
支払えない場合は、カード会社に正直に相談し、リスケジュールや支払い猶予を提案してもらいましょう。誠意ある対応が、将来の信用を守るカギとなります。
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