【2025年版】国民年金を60歳で繰上げ受給した場合の金額とは?受給額や注意点を徹底解説

年金

老後資金を考えるうえで、国民年金の受給タイミングは非常に重要なポイントです。特に60歳からの「繰上げ受給」を検討している方にとって、「いくらもらえるのか」は最も気になる点ではないでしょうか。本記事では、20歳から60歳までしっかりと国民年金を納付した場合に、60歳で繰上げ受給を選択したときの具体的な受給額とそのメリット・デメリットを詳しく解説します。

2025年現在の満額国民年金(老齢基礎年金)額

2025年度の国民年金の満額(老齢基礎年金)は、年額で約81万6,000円(月額 約6万8,000円)です。これは40年間(480ヶ月)すべての期間にわたって保険料を納付した場合の金額になります。

たとえば、20歳から60歳までの40年間しっかりと納付していた場合、この金額を基準に受給額が決定されます。

60歳で繰上げ受給した場合の減額率

老齢基礎年金の受給開始年齢は原則として65歳ですが、60歳から64歳までの間で繰上げ受給を選択することが可能です。その場合、1ヶ月あたり0.4%の減額が生涯にわたって適用されます。

60歳で繰上げた場合は「60ヶ月早い」ため、減額率は以下の通りです。

繰上げ月数 減額率
60ヶ月 0.4% × 60 = 24%

つまり、60歳から受け取る場合、満額から24%減額された年金額となります。

具体的な受給額のシミュレーション

満額:年額81万6,000円
繰上げ受給(60歳開始)で24%減額の場合。

  • 年額:81万6,000円 × 0.76 = 約62万4,160円
  • 月額:約5万2,000円

このように、60歳から受け取る場合は満額に比べて月額で約1万6,000円ほど少なくなります。

繰上げ受給をすると生涯にわたってこの減額が適用されるため、平均寿命や将来の生活資金の計画も踏まえて慎重に検討する必要があります。

繰上げ受給のメリット・デメリット

■ メリット:

  • 早く年金を受け取ることで、老後の生活資金に余裕を持たせられる
  • 仕事を完全にリタイアするタイミングと合わせやすい

■ デメリット:

  • 一度繰上げ受給すると取り消しできない
  • 減額率が固定され、生涯にわたり影響を受ける
  • 障害年金や遺族年金との兼ね合いに注意が必要

受給開始のタイミングは、老後のライフスタイルや貯蓄状況など個人の事情によって最適解が異なります。

繰上げ受給を選ぶべきかどうかの判断基準

以下のような条件に当てはまる場合は、繰上げ受給を検討する余地があります。

  • 貯金や退職金が少なく、60歳以降の収入が乏しい
  • 健康上の理由やライフプランから、長期的な受給より早期受給が望ましい
  • 遺族年金や厚生年金の上乗せがない単身世帯の場合

逆に、平均寿命以上生きる可能性が高い方、ほかに収入や資産がある方は、65歳以降の満額受給を待つ方が結果的に得になることも多いです。

まとめ:60歳から年金を受け取るなら「減額」を理解しておこう

20歳から60歳まで国民年金を満額納めた場合、65歳からの年金は年額約81万6,000円となります。60歳で繰上げ受給を選択すると24%減額され、年額約62万4,160円(月額約5万2,000円)となります。

受給タイミングはライフスタイルに合わせて柔軟に選択できますが、一度繰上げを選ぶと変更はできません。将来の生活設計を見据えたうえで、慎重に判断することが大切です。

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