自動車保険に初めて個人で加入する際、多くの人が戸惑うのが「等級制度」です。今回は、社用車を使用していた30歳の方が新たに自分の車を購入し、等級の引き継ぎができなかったケースをもとに、保険加入時の等級の仕組みや保険料への影響について解説します。
自動車保険の「等級」とは何か?
自動車保険には、事故歴などに応じて保険料が変わる「ノンフリート等級制度」があります。これは等級(1等級〜20等級)で構成されており、数字が高いほど保険料が安くなります。
等級は毎年1つずつ上がり、事故を起こすと下がります。事故を起こさなければ保険料がどんどん安くなるため、長く継続するほど有利な制度です。
等級引き継ぎができないとどうなる?
社用車を利用していた場合、個人の名義で保険に加入していなければ、これまでの運転歴にかかわらず「新規加入扱い」となります。
この場合、保険会社は最も基本的な等級である「6等級(新規)」からスタートします。割引率は約19%程度ですが、無事故で継続すれば1年ごとに等級が上がり、保険料は徐々に下がっていきます。
東海日動(東京海上日動)での新規加入時のポイント
東京海上日動の自動車保険でも、等級の基本的な取り扱いは共通です。新規加入時の等級は以下の通りです。
- 6S等級(セーフティ付き)スタート
- 事故がなければ1年ごとに7等級、8等級と進む
- 事故があれば等級ダウンと割引率の減少
「6S等級」とは、6等級でも初回契約者向けに設定された事故無し前提のスタート等級です。無事故であれば、2年後には8等級、3年後には9等級に上がり、保険料が割安になります。
社用車での運転歴は等級に反映される?
残念ながら、社用車での運転歴は原則として等級に引き継がれません。等級はあくまで保険契約者の名義に紐づいているため、勤務先の保険に加入していた場合、個人としての実績にはカウントされないのです。
ただし、一部保険会社では「証明書」や「無事故証明」があれば一定の優遇が得られる可能性があるため、気になる方は保険会社に確認するのが良いでしょう。
保険料を抑えるためにできること
- インターネット割引を活用する:新規契約でもネット割で数千円引きになることがあります。
- 運転者限定特約を付ける:年齢や使用者を限定することで保険料を安くできます。
- ドラレコ特約を付ける:事故時の証拠提供で保険料割引対象になる場合も。
保険料を抑えるには、補償内容を精査し、不要なオプションを外すことも重要です。
まとめ:等級は6等級スタートでも悲観する必要なし
等級の引き継ぎができなかった場合でも、6S等級からのスタートは一般的な扱いです。最初の1〜2年は保険料がやや割高ですが、無事故を続ければ着実に割引が増え、3年後には大きな差が生まれます。
保険会社や代理店に相談しつつ、割引や特約を上手に活用して、自分にとって最適なプランを選びましょう。最初は少し不安でも、制度を理解して正しく活用すれば、将来的に大きな安心につながります。
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