ふと手元の10円玉を見たとき、中央に丸い跡のようなものがあると気になる方も多いでしょう。これは「エラーコイン」なのでしょうか?それとも製造時にできる通常の痕跡なのでしょうか?本記事では、硬貨の特徴や製造過程に基づいて、中央の跡の正体を詳しく解説していきます。
硬貨の製造工程で発生する痕とは?
硬貨は、造幣局でプレス機を用いて金属板から打ち抜かれ、デザインが刻印されることで製造されます。この工程で、コイン中央に圧力が集中することがあり、円形の模様や跡が残ることがあります。
これは「製造痕(プレス痕)」と呼ばれるもので、不良品ではなく正常な硬貨として流通しているものです。
エラーコインとは?どのようなものが該当するのか
エラーコインとは、製造ミスや異常が原因で通常とは異なる状態になった硬貨のことです。たとえば、次のようなケースがあります。
- 穴あきエラー(本来穴のない硬貨に穴がある)
- 刻印ミス(文字のズレや欠け)
- 素材違い(本来と違う金属で打たれている)
中央の丸い跡が明らかに深く刻まれていたり、逆にデザインが明らかにずれているような場合は、鑑定の対象となることもあります。
中央の跡が製造痕かエラーかを見分けるポイント
1. 他の同じ年度の10円玉と見比べる
同じ年に発行された10円玉と比較して、似たような跡があれば製造痕の可能性が高いです。
2. 跡の深さや不自然さを確認する
深くえぐれていたり、不自然に凹んでいる場合は、プレスミスの可能性があるため注意が必要です。
価値のあるエラーコインとは?
希少性のあるエラーコインは、収集家の間で高額で取引されることがあります。たとえば、「未使用状態での刻印ズレ」や「極端な打ち損じ」などは、コレクターに人気があります。
一方で、製造時の軽微な痕跡や擦り傷などは、基本的に価値は付きません。
エラーコインかどうかを確認する方法
自分で判断がつかない場合は、次のような方法を検討しましょう。
- 造幣局に問い合わせてみる(公式に製造記録などが確認できます)
- コイン専門の鑑定業者に査定を依頼する
- コイン収集家向けの掲示板やSNSで意見を募る
まとめ:10円玉の中央の跡は珍しくないが、違和感があれば鑑定も
10円玉の中央にある丸い跡は、ほとんどの場合は製造工程でできるものであり、エラーコインではありません。ただし、その跡が極端に目立ったり、他の硬貨と大きく異なるようであれば、一度専門家に相談してみる価値はあります。
興味があれば、コイン収集の世界に触れてみるのも面白いかもしれません。身近なお金にも、思いがけない価値が眠っていることがあります。
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