50代での転職や離職は不安が大きく、特に生活費をどう確保するかが心配になります。そんなときに心強いのが雇用保険(失業保険)です。本記事では、通算2年の正社員経験がある52歳の方が失業保険をどのくらい受け取れるのか、そして受給にあたっての重要なポイントについて解説します。
失業保険の基本|支給条件と計算のしくみ
失業保険(正確には「基本手当」)を受け取るには、以下の条件を満たす必要があります。
- 過去2年間に通算12か月以上の雇用保険加入期間がある
- 離職理由が「会社都合」または正当な「自己都合」
- ハローワークに求職申し込みをしている
今回の例のように、1年半+3ヶ月+3ヶ月の合計24ヶ月の勤務実績があるなら、問題なく受給資格は満たします。
年齢別・受給可能日数の目安(自己都合・会社都合別)
受給できる日数は、離職時の年齢や雇用保険加入期間、離職理由によって異なります。52歳の方が自己都合退職の場合、雇用保険加入期間が1年以上5年未満であれば、給付日数は150日です。
もし会社都合での離職や特定理由離職者(契約終了や体調悪化など)であれば、同じ期間でも最大240日まで受給可能なケースもあります。
失業保険の金額はどのくらい?
基本手当の金額は、離職前6か月の平均賃金(賃金日額)によって計算されます。平均月収が22万円の場合、賃金日額はおおよそ7,300円程度と想定されます。
50〜54歳の給付率は50〜80%で、この場合は約4,000〜5,800円程度/日。仮に150日受給できれば、おおよそ60万〜87万円程度が受け取れる見込みです。
給付までの流れと待機期間
受給手続きには、離職票を持ってハローワークで手続きする必要があります。その後、次のような流れになります。
- 7日間の待機期間(全員共通)
- 自己都合の場合はさらに2ヶ月の給付制限期間
- 初回認定日を経て、失業認定が行われる
- 原則4週間ごとの認定で支給が進む
会社都合であれば、給付制限はなく待機終了後すぐに支給が始まります。
他にも使える制度・注意点
一定条件を満たすと、職業訓練を受けながら失業手当を受給できる「求職者支援制度」や「高年齢求職者給付金」など、50代以降の方に役立つ制度があります。
また、失業手当を受けながら短時間アルバイトをする場合、ハローワークにきちんと申告する必要があります。未申告で発覚した場合、不正受給となり、返還や罰則対象になるので注意しましょう。
まとめ|52歳・正社員歴2年なら150日程度が目安
今回のように通算2年の正社員経験がある52歳の方の場合、失業保険の受給日数は150日(約5ヶ月)が目安となります。月収22万円程度であれば、総額で60〜87万円の支給が想定されます。
生活を安定させるためにも、早めにハローワークで相談し、正しい手続きを進めることが大切です。また、制度の変更や個別事情もあるため、最新情報の確認も忘れずに行いましょう。
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