大学入学前に予約採用でJASSO奨学金を申し込むと、進学先によっては当初の想定と異なる学費状況になることがあります。この記事では、第1志望と滑り止めで学費に差がある場合や、入学後に奨学金の辞退や変更を希望するケースにおける適切な対応方法を解説します。併せて、返済開始時期の選択肢についても詳しく紹介します。
JASSO奨学金の予約採用とは?
予約採用とは、進学先が決まる前に奨学金の借入内定を受けておく制度です。高校3年時に申込を行い、進学先の決定後に正式な貸与開始となります。したがって、進学先が変更になる可能性がある場合でも、あらかじめ多めの金額で申請しておくことは珍しくありません。
たとえば、第2志望の私立大学を想定して月額10万円で申請していたが、第1志望の国公立大学に進学できて学費負担が少なくなった場合、支援内容の見直しを検討することになります。
進学後に奨学金を辞退することは可能?
はい、可能です。奨学金は「申込=必ず借りる」ではなく、進学後に正式な手続きを取るまでは辞退することができます。
進学先での説明会(奨学金の継続手続きなど)にて辞退の意志を示すことで、貸与開始前のキャンセルが可能です。具体的には、「奨学金辞退届」を大学の奨学金担当窓口へ提出します。
ただし、既に1回目の振込が完了している場合には、振込済みの金額を返金する必要があるため、辞退時期は慎重に判断する必要があります。
借入金額を途中で変更する方法
「完全に辞退はしたくないけれど、月額を減らしたい」という場合には、貸与月額の変更手続きを行うことが可能です。
第一種(無利子)、第二種(有利子)ともに「月額変更届」を大学を通して提出することで、翌月以降の支給金額を変更できます。変更可能な月額はJASSOの公式資料に記載がありますので、進学後に再検討することをおすすめします。
返済は卒業後からでOK?手続きは必要?
はい、通常JASSOの奨学金は卒業後の返還開始が基本です。手続きとしては、貸与終了(卒業)直前に「返還誓約書」の提出と、返還方法(口座振替など)の登録を行います。
返済は卒業後の7ヶ月目から始まるのが基本で、たとえば3月に卒業した場合は10月に初回引き落としがされます。また、就職の有無に関係なく返還義務は発生するため、必要に応じて返還猶予制度も併用できます。
進学後の手続きの流れと注意点
- 進学先で配布される「奨学金継続意志確認書類」に沿って対応
- 辞退する場合は「奨学金辞退届」を提出
- 月額変更希望者は「奨学金月額変更届」を提出
- いずれも大学の学生課・奨学金担当窓口が窓口
大学によっては手続きの締切が非常に早いこともあるため、入学後は早めに確認しましょう。
まとめ:進路変更に合わせた柔軟な対応が可能
JASSOの奨学金制度は、進路の変更や学費の見直しに対応できる柔軟性があります。予約採用後でも、進学先が決まった段階で支給額の変更や辞退が可能なので、無理のない返済計画を立てることが大切です。
進学前の不安を軽減するためにも、奨学金の仕組みを正しく理解し、必要な手続きを忘れずに行いましょう。
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