「40歳で貯金700万円」──この数字がすごいのか普通なのか、不安や自信の材料にしたい方は多いでしょう。この記事では、各種統計データや実例をもとに、40代の平均貯蓄額と比較しながら、700万円の貯金がどのような位置づけなのかを詳しく解説します。
40代の平均貯蓄額と中央値をチェック
まずはデータで現状を見てみましょう。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、40代単身世帯の平均貯蓄額は約688万円、中央値は50万円。対して、二人以上世帯では平均が約1,015万円、中央値は300万円です。
このデータを見ると、「700万円」は単身でも世帯でも十分に高い水準であることがわかります。
700万円が持つ生活上の安心感
一般的に、貯金700万円あると以下のような経済的安心感があります。
- 緊急時(失業・病気)の備えとして1年〜1年半分の生活費を確保可能
- 車の購入・家の修繕・引越し費用などまとまった支出にも柔軟に対応
- 投資や資産運用の元手としても十分な額
仮に生活費が月25万円なら、700万円で28ヶ月=約2年3ヶ月分をカバーできる計算です。
「すごい」と感じるのはなぜか?
中央値と平均の差からもわかるように、実際には貯金ゼロ〜数十万円の人が多数派です。そのため、700万円という額は相対的に「かなり堅実」な部類に入ります。
また、給与だけでなく、節約習慣や資産運用、住宅ローンの早期返済などの工夫がないと達成しにくい金額でもあります。
注意点:ただの貯金額だけでは判断できない
ただし、以下のような点には注意が必要です。
- 「資産」だけでなく「負債」も考慮する必要がある(ローン残高など)
- 700万円あっても収入が不安定なら将来リスクは高い
- 独身か既婚か、扶養家族の有無でも必要貯金額は変わる
貯金額は一つの指標にすぎず、「使い方」や「今後のライフプラン」もセットで考えることが重要です。
700万円から次のステップへ
すでに700万円の貯金がある方は、次のようなアクションが検討できます。
- つみたてNISAやiDeCoなどの非課税制度を活用した資産形成
- 万一に備えた保険の見直しや整備
- 老後資金・住宅・教育資金など長期的ゴールの見直し
「守る貯金」から「育てる資産」へとステージを上げるタイミングかもしれません。
まとめ
40歳で貯金700万円は、統計的に見ても十分すごい水準です。特に単身でこの金額を蓄えている場合は、堅実な金銭感覚と自己管理ができている証といえます。ただし、貯金はゴールではなく手段。今後のライフプランにあわせて、運用や使い方を見直すことで、さらに豊かな生活につながります。
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