厚生年金保険料が基本給だけで計算され、残業代や各種手当、歩合給が除外されているのではと不安を感じている方も多いでしょう。実際、厚生年金は基本給に加え、固定的手当や残業代なども含めた総支給額をもとに計算されるのが原則です。この記事では、その計算方法と制度上のルール、会社への確認のポイントをわかりやすく解説します。
標準報酬月額には何が含まれるのか
厚生年金の保険料は、給与や手当を合算した「報酬月額」をもとに1~32等級に分けた「標準報酬月額」で決まります。
この報酬には基本給だけでなく、役付手当・家族手当・住宅手当・通勤手当・残業手当など、固定的・非固定的を問わず経常的に支給される手当が含まれます :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
歩合給だけ除外しているのは制度上問題?
歩合給やインセンティブも報酬に含まれ、随時改定の対象となります。会社が「基本給だけで計算している」と説明する場合、それが意図的か単なる誤認かを確認する必要があります。一部手当を除外しているのは制度からズレる可能性があります :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
定時決定と随時改定の違い
厚生年金の標準報酬月額は、通常「4~6月の実績に基づく定時決定」が年に一度行われます。報酬に変動があった場合(昇給・歩合大増など)、随時改定により月額変更届を会社が届ける義務があります :contentReference[oaicite:2]{index=2}。
将来受け取る年金額への影響
報酬が低く申告され続けると標準報酬月額が下がり、将来の年金額にも影響します。標準報酬月額は将来の年金額を決める要素であり、軽視できません :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
会社に問い合わせる前に確認すべき3点
- 給与明細で歩合給や各種手当の記載状況を確認。
- 会社に制度説明を依頼し、「固定的賃金と判断していない手当」の理由を聞く。
- 過去の保険料額を比較し、報酬額との乖離がないか検証。
それでも改善されなければどうする?
会社に制度確認しても納得できない場合は、年金事務所へ相談し、制度の適正運用を求めましょう。制度違反であれば是正措置が期待できます。
まとめ:安心して将来を守るために
厚生年金の保険料は、基本給だけでなく手当や歩合給などを含めた総支給額で算出されるのが原則です。会社に説明を求め、不明点があれば証拠とともに年金事務所に相談することが重要です。正しい報酬で計算されているか確認し、将来の年金を守りましょう。
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