家族で海外旅行を計画する際、心配なのが万が一の病気やケガに備えた保険の準備です。特に高齢のご家族がいる場合、既に加入している保険との兼ね合いで、新たな保険に加入できるかどうか悩まれる方も多いのではないでしょうか。本記事では、死亡保険金1,000万円という上限の考え方や、治療費の補償を追加する方法などについて詳しく解説します。
なぜ死亡保険金に上限があるのか?
多くの海外旅行保険には「死亡補償額が合計1,000万円を超えないようにしてください」という注意書きがあります。これは、過剰な保険金目的での不正請求や犯罪の抑止、および保険金の公平性を保つための措置です。
そのため、すでに1,000万円を超える死亡保障のある保険に加入している場合、新たな保険契約では「死亡補償なし」または「制限付き」でしか加入できないケースがあります。
死亡補償が1,000万円を超えると加入できない?
結論から言えば、加入そのものができないわけではありません。ただし、多くの保険会社では以下のような制限を設けています。
- 追加で加入する保険の死亡補償を「ゼロ」に設定
- すでに加入済みの保険内容を申告(自己責任)
- 死亡補償以外(治療費や賠償責任など)は補償可能
つまり、既存の死亡保険金が1,000万円を超えていても、治療費や救援者費用などの保障を目的として新たに保険を契約することは可能です。
治療費目的での補償は上乗せできるのか?
海外での医療費は高額になりやすく、特に高齢者はリスクが高まります。死亡補償を増やさなくても、治療・救援費用を補償するタイプの保険を追加契約することで、補償を強化することができます。
たとえば、既に加入している保険で治療費が2,000万円に設定されている場合、追加契約で「死亡補償なし・治療費3,000万円」などのプランに加入することで、総額5,000万円の医療保障が可能になります。
保険会社への正確な申告が重要
複数の保険に加入する場合は、加入時に「既存契約の内容」を正確に申告することが義務づけられています。これを怠ると、万が一の際に保険金が支払われない可能性があります。
特に、ネット契約の場合は「他に加入中の保険があるか」のチェックボックスや記入欄があり、それに「あり」と回答した場合、死亡補償の自動カットなどの処理が行われることがあります。
高齢者向け保険の選び方のポイント
高齢のご家族に対して追加で保険をかける場合、以下の点に注意するとよいでしょう。
- 死亡補償なしで治療費補償のみのプランを選択
- 渡航先の医療水準・費用を考慮して補償額を設定
- 既加入の保険証券内容を事前に確認し、補償の重複を避ける
- 旅行代理店や保険窓口で複数社のプランを比較する
一部の旅行保険では、JCBトラベルなどの専用チャネルから申し込むと、加入制限に関する説明を個別に受けることもできます。
まとめ:死亡補償は上限ありでも、治療費の補強は可能
すでに死亡保険金が1,000万円を超えていても、追加で医療費補償を目的とした旅行保険に加入することは可能です。重要なのは「死亡補償を重複させないこと」と「正確な申告」を守ることです。
万が一に備えた補償を十分に確保するためにも、保険会社や窓口で具体的なプランと申告方法についてしっかり確認しましょう。
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