ゆうちょ銀行には「自動貸付(担保自動貸付)」という仕組みがありますが、誰でも利用できるわけではありません。特に未成年、さらに中学生以下となると、利用には一定の制限があるため注意が必要です。この記事では、自動貸付の仕組みと未成年の利用条件について詳しく説明します。
自動貸付(担保自動貸付)とは?
ゆうちょ銀行の「担保自動貸付」は、定額貯金や定期貯金を担保にして、自分の貯金を一時的に貸し付けてもらえる仕組みです。ATMなどで通常貯金の残高が不足していても、担保として預けている定期性預金の90%まで自動で貸付が行われます。
利率は変動するものの、年利0.25〜0.5%程度と低く、緊急時の資金確保に活用できます。ただし、これは「自分の定額貯金」を担保にした場合に限られます。
中学生・未成年でも利用できるのか?
結論から言えば、中学生など15歳未満は基本的に担保自動貸付の対象外です。未成年者でも口座を開設して貯金することは可能ですが、「貸付」という契約行為を行うには原則として親権者の同意が必要です。
加えて、自動貸付には「定額貯金を持っていること」が前提となるため、単に通常貯金のみを利用している口座ではそもそも自動貸付の対象とはなりません。実際に中学生の口座では定期貯金を持っていても、自動貸付の設定をするには親権者が同行しての手続きが必要となります。
誤解されがちな「借金」ではない仕組み
自動貸付はあくまで「自分の貯金を先に使わせてもらう」ものであり、一般的な意味での借金とは異なります。しかしながら、契約上は貸付扱いとなるため、未成年が単独で利用できるものではありません。
また、自動貸付で引き出した金額は「貸付金」として記録され、利息も付きます。親の口座であればATMでの引き出し時に誤って自動貸付が適用されるケースもあるため注意が必要です。
親の協力があればできる?
どうしても自動貸付を利用する必要がある場合、親権者の同意があれば可能なケースもあります。たとえば、未成年が定額貯金を持っており、保護者がゆうちょ窓口で自動貸付の設定に同意すれば、利用可能となることもあります。
しかし、これはあくまで例外的な対応です。中学生が単独で自動貸付を利用することは制度上できないため、必ず保護者と一緒に相談することが重要です。
代替手段としての利用方法
自動貸付を利用せずとも、未成年の金融管理には以下のような選択肢があります。
- 通常貯金をこまめに管理し、必要なときには保護者から送金してもらう
- 保護者名義の口座を利用し、必要に応じて引き出しを行う
- 金融教育の一環として、お小遣い帳や家計簿アプリで支出管理を始める
まとめ:中学生が単独で借りることはできないが、正しい知識が大切
ゆうちょ銀行の担保自動貸付は便利な制度ですが、中学生などの未成年が単独で利用することはできません。契約行為である以上、親の同意や同伴が必要です。金融リテラシーを身につける第一歩として、まずは仕組みを理解し、親と話し合うことから始めましょう。
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