最低限の医療保障(入院日額5,000円など)に加入している方が、将来に備えてもう少し手厚くしたいと考えるとき、次に検討されるのが「がん保険」や「三大疾病保険」です。ただ、どちらか一方にしか入れない、月額保険料を抑えたいという方にとって、どちらを選ぶべきかは非常に悩ましい問題です。この記事では、それぞれの保険の特徴や選び方のポイント、家系のリスク背景に応じた判断材料を詳しく解説します。
がん保険とは?特徴と保障内容のポイント
がん保険はその名の通り、がんに特化した保険です。一般的な保障内容には以下のようなものがあります。
- がんと診断された際の一時金(例:50万円)
- 通院・入院・手術費の保障
- 先進医療の技術料や抗がん剤治療の給付
がんは医療費が高額になりやすく、長期治療になるケースも多いため、診断一時金のインパクトは大きいです。再発や転移による再給付が可能な商品もあります。
三大疾病保険とは?カバー範囲とがん保険との違い
三大疾病保険は、がん・急性心筋梗塞・脳卒中の3つの大病に備える保険です。診断一時金タイプの保険が多く、以下のような条件で給付されることが一般的です。
- がんと診断されたとき
- 心筋梗塞や脳卒中により60日以上の労働制限・入院がある場合
三大疾病保険は「広くカバーしたい方」に向いていますが、給付条件が厳しめのケースもあり、特に心疾患・脳疾患は「一定以上の重症度」が求められる保険が多いため、事前に確認が必要です。
家系リスクに応じた保険選びの考え方
質問者のように「がん家系ではないが、心疾患・脳梗塞の家族歴がある」場合、三大疾病保険を優先する選択は合理的です。
家族に脳梗塞や心筋梗塞の既往がある場合は、将来的に同様の疾患リスクが高まる可能性があり、がん単体よりも幅広くカバーできる三大疾病保険の方が安心材料になります。
一方、がんは遺伝的要因だけでなく生活習慣・加齢によって誰でも罹患する可能性があるため、予算が許せばいずれは両方の加入が理想です。
月額保険料を抑えるための工夫と選び方
「診断一時金50万円のプラン」を想定して月額を抑えたい場合、以下の点を工夫しましょう。
- 入院保障などのオプションを削り、診断一時金に特化
- 通院給付は付けない(使用頻度が低いためコスパが悪い)
- 更新型よりも終身型を選ぶと、長期的に保険料が安定
保険料は保険会社によって大きく異なるため、複数社の比較サイトやFPの無料相談などを活用するのもおすすめです。
まとめ:家族歴を踏まえた三大疾病保険からの加入が堅実な選択
がん保険と三大疾病保険は、保障内容が似ているようで実は異なります。月額保険料を抑えつつ、最低限のリスクに備えるなら、家系的なリスクのある心疾患・脳血管疾患をカバーできる三大疾病保険からスタートするのが現実的でしょう。将来的に余裕ができたら、がん保険の追加も検討すると、より安心感のある保障設計になります。
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