社会保険の加入条件は働く時間や収入によって左右されるため、パートやアルバイトとして働く人にとっては非常に重要な問題です。特にシフト変更などで労働時間や収入が変わる場合、「社会保険はどうなるのか?」という疑問が生まれがちです。本記事では、週20時間未満・月収8.8万円以下となる場合の社会保険の扱いについて詳しく解説します。
社会保険に加入する基準とは?
社会保険(健康保険・厚生年金)への加入義務は、以下の5つの要件を満たす場合に発生します。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8.8万円以上
- 勤務期間が2ヶ月以上見込まれる
- 学生でない
- 従業員数101人以上の企業(※将来的に50人以上へ拡大予定)
このうち、ひとつでも満たさない場合は社会保険の適用除外となり、加入は不要(またはできない)という扱いになります。
週20時間未満・月8.8万円以下になった場合は?
シフト変更により労働時間が週20時間未満、月収が8.8万円未満となった場合、これまで加入していた社会保険から脱退となる可能性が高くなります。
ただし、脱退は自動ではなく、会社側が「資格喪失届」を提出することによって正式に脱退手続きが進みます。そのため、変更が決まった時点で職場の人事や総務担当に確認を取っておくことが重要です。
社会保険を外れるとどうなる?
社会保険を脱退した場合、以下のような手続きが必要になります。
- 健康保険:国民健康保険に加入
- 年金:国民年金へ切り替え
たとえば、社会保険脱退後に健康保険証が使えなくなると医療費が全額自己負担となるため、切り替えは早めに行う必要があります。特に年金は将来の受給額に影響するため、未納にならないよう注意しましょう。
実例:アルバイトの労働時間が減ったケース
ある飲食店で週25時間働いていたAさんは、家族の介護で週15時間に減らしました。これにより月収も7万円台に下がり、社会保険の加入条件を満たさなくなったため脱退手続きが行われました。その後、Aさんは市役所で国民健康保険と国民年金への加入手続きを行いました。
このように、ライフスタイルの変化で社会保険の加入状況も変動します。事前に理解しておくことでスムーズな対応が可能になります。
社会保険の「再加入」についても知っておこう
一度脱退しても、将来的に再び条件を満たすようになれば社会保険に再加入することができます。その際は、会社側が再度「資格取得届」を提出することで手続きが行われます。
たとえば、「短期的に労働時間を減らしたが、半年後に再び週25時間に戻る」などのケースでは、再加入が必要になるため、今後の働き方の見通しも会社と共有しておくと安心です。
まとめ:社会保険の脱退は条件によって決まる
社会保険の加入は、労働時間・収入・企業規模などいくつかの条件を満たすことで成立します。逆に言えば、これらの条件を下回る場合は社会保険からの脱退対象となります。
脱退後は国民健康保険・国民年金に切り替える必要があるため、手続きを忘れずに行いましょう。事前に会社と相談することでスムーズな対応が可能になります。
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