生命保険に加入する際、過去の入院歴や他社の保険加入状況が保険会社に知られるのかどうか、気になる方も多いでしょう。この記事では、生命保険の審査でどこまで調べられるのか、そして何が加入可否に影響するのかを具体的に解説していきます。
生命保険の審査では何を調べるのか?
保険会社は新規加入時に「引受審査」を行い、リスクの高い申込者を見極めます。この審査では、申込者の健康状態、職業、生活習慣、過去の医療歴、そして既加入の保険契約などが対象となります。
特に健康告知書の記入内容は非常に重視され、最近の入院・手術・通院歴についての記載が必要です。保険金詐欺などを防ぐため、正確な告知が求められます。
保険会社は他社の保険加入状況も確認する?
はい、一部のケースでは可能です。生命保険協会には「情報登録制度(通称:RUコン)」という仕組みがあり、加入状況や保険金請求履歴を業界内で共有することがあります。これにより、保険の重複契約や過度な契約申し込みが把握されることもあります。
たとえば、短期間に複数社へ高額な死亡保険を申し込んだ場合、「保険金目当て」と判断され審査が厳しくなる可能性があります。
入院歴があると保険に入れない?
入院歴=加入不可ではありませんが、内容によっては制限がかかることがあります。たとえば、直近1年以内にがん治療で入院していた場合は加入が難しくなる可能性が高いですが、数年前に虫垂炎で数日の入院歴がある程度なら問題にならないことも多いです。
また、加入できたとしても「特定部位不担保」や「条件付き承諾」など、保障に制限がつく場合もあるので注意しましょう。
嘘の告知はバレる?
保険会社は申込者の健康情報を確認するために、必要に応じて医療機関への「診査」や「診断書の提出」を求めることがあります。また、契約後でも「調査会社」や「医的調査」などを通じて確認されることがあり、虚偽の告知は発覚するリスクが高いです。
実際に、告知義務違反が発覚した場合は、契約が解除されたり、保険金が支払われなかったりすることもあります。正直な申告が基本です。
他の保険契約や保険金請求履歴はどう扱われる?
保険会社は、契約申込時に「すでに加入している保険の会社名と保険金額」を申告するよう求めます。これは不正リスクを防ぐ目的があり、「この人は何度も入院してるから断る」という単純な理由ではなく、リスクと整合性を総合的に判断するものです。
また、過去に不自然な頻度で保険金を請求していた場合などは、保険会社が慎重になることもあります。
実際の審査で不安があるときは?
持病や過去の入院歴がある場合は、「引受基準緩和型」や「無選択型」の生命保険を検討するのも一つの方法です。これらは告知内容が簡素化されており、持病があっても入りやすく設計されています。
また、複数社から見積もりを取り、保険相談窓口やFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することで、より自分に合った商品を見つけることができます。
まとめ:保険加入時の調査範囲を正しく理解しよう
生命保険会社は、申込者の健康状態や他社の保険加入状況・入院歴を一定の範囲で確認することがありますが、それはリスク管理と健全な運営のためです。
加入できるかどうかは、病歴の内容や加入状況によって異なります。最も大切なのは、正直な告知と、状況に応じた保険商品の選定です。不安がある方は、専門家に相談することをおすすめします。
コメント