配偶者を健康保険の扶養に戻すタイミングと条件とは?病気・退職後の具体例で解説

社会保険

配偶者が一時的に自分の勤務先の健康保険に加入していたが、病気や退職を経て再び扶養に戻すというケースは少なくありません。この記事では、収入状況や加入履歴を踏まえて、どのタイミングで扶養に入れるかを具体的に解説します。

健康保険の扶養条件とは

健康保険の扶養に入るためには、主に以下の2つの条件を満たす必要があります。

  • 収入が年間130万円未満(60歳以上や障害者は180万円未満)であること
  • 同居または仕送りなどで主たる生計を扶養者が担っていること

この条件は将来の見込み年収ベースで判断されるため、過去の収入が高くても扶養に入れる場合があります。

病気による収入減と傷病手当の扱い

傷病手当金は「労働に対する対価」ではないため、健康保険上は“収入”とみなされません。そのため、傷病手当のみを受け取っている期間であれば、扶養に入る条件に合致する可能性があります。

たとえば、2024年5月から病気で収入がなくなり、傷病手当のみで生活している場合は、その時点で扶養に入れるケースが多いです。

退職後に国民健康保険へ加入していた場合

2025年1月に退職し、2月以降は国民健康保険に加入している状態であっても、収入が要件を満たしていれば、途中から健康保険の扶養へ変更することが可能です。

ただし、各健康保険組合によって取り扱いが異なるため、加入している保険者(協会けんぽや会社の健保組合)に確認するのが確実です。

「年間103万円」基準との違いに注意

税制上の扶養では年間所得103万円以下が基準となりますが、健康保険の扶養では「130万円未満(かつ月収108,333円未満)」が原則です。

そのため、「2024年5月までの収入が103万円を超えているかどうか」は、あくまで税制の話であり、健康保険の扶養可否には直接影響しません。

いつから扶養申請が可能か

配偶者が収入を得ておらず、かつ傷病手当のみで生活している状況が継続しているのであれば、退職後(例:2025年2月以降)すぐにでも扶養申請をすることが可能です。

ただし、見込み年収が130万円未満であることの証明(収入見込みがゼロなど)が必要となるため、会社の人事や健保担当と相談のうえ、申請を進めましょう。

2025年12月以降にパートで働く予定がある場合

この段階での勤務形態と収入次第では、再び扶養を外れる必要があります。たとえば、月10万円以内の収入であれば扶養内で継続可能ですが、それを超えると対象外になるため注意が必要です。

また、勤務先の条件により社会保険の加入義務が生じるケースもあるため、勤務開始前に就業条件を確認しましょう。

まとめ:タイミングと条件のポイント

✔ 傷病手当のみの期間は扶養に入れる可能性あり

✔ 健康保険上の扶養は「130万円未満」が基準

✔ 扶養申請は退職・収入停止後すぐでも可能

✔ 2025年12月以降の就労内容によっては再び扶養対象外に

不明点がある場合は、会社の健保担当に詳細を相談することをおすすめします。

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