パートで働く際、「年収の壁」と「扶養の範囲」は大きな検討ポイントになります。特に時給1,080円で1日7時間働く場合、103万円以内に収めるか、それとも週5日勤務で社会保険に加入するかは悩ましい問題です。本記事では、それぞれの働き方のメリット・デメリットを整理し、自分に合った選択肢を考えるヒントをお伝えします。
まず確認したい「年収の壁」とは?
パート主婦にとって影響の大きい「年収の壁」には以下のようなラインがあります。
- 103万円の壁:所得税・住民税がかからず、配偶者の扶養控除も適用
- 106万円の壁:一部の企業で社会保険加入義務が発生(勤務時間や従業員数による)
- 130万円の壁:健康保険・年金などの扶養から外れ、自分で加入が必要
このうち、103万円以内で働くのは「扶養内」で最も手取りが多くなる働き方です。
時給1,080円×1日7時間の収入試算
1日7時間×時給1,080円=7,560円、週5日働いた場合。
月収:約15万8,760円(21日勤務換算)
年収:約190万円超
つまり、週5日でフルに働くと、103万円どころか130万円を軽く超えてしまい、扶養から外れ、自分で社会保険に加入する必要があります。
選択肢1:103万円以内に抑えて扶養内パート
メリット:
- 配偶者の扶養に入れる(健康保険・年金の負担がゼロ)
- 所得税・住民税がかからない可能性あり
デメリット:
- 働ける時間が限られ、年収も抑えられる
- 希望シフトに制限がかかることがある
月あたりの収入目安:103万円÷12ヶ月=約8.5万円。つまり、週3日勤務が現実的なラインになります。
選択肢2:週5日勤務で社会保険加入
メリット:
- 労働時間に制限がなく、年収を大きく伸ばせる
- 将来的に自分の年金が増える
- 傷病手当金や出産手当金など、福利厚生を受けられる
デメリット:
- 社会保険料(健康保険・厚生年金)の自己負担が発生
- 手取りが減る印象が強い
年収が190万円程度あると仮定しても、社会保険料を差し引いた手取りは150万円前後になる可能性があります。
ライフスタイルと将来設計で選ぶ働き方
どちらの選択肢が正解かは、以下のような要素に左右されます。
- 家計における収入の必要性:すぐに手取りが必要なら扶養内、長期的な安定なら社会保険加入も検討
- 子どもの年齢やライフイベント:扶養内でゆとりを持ちたい人も多い
- 老後の年金を意識するか:社会保険加入は将来の年金受取額にも影響
実際、103万円以内でゆったり働く時期から、子どもの成長に合わせてフルタイムに切り替える人も少なくありません。
まとめ
時給1,080円・1日7時間の働き方では、週5日勤務で年収130万円を大きく超える可能性があります。手取り重視なら103万円の壁を意識し扶養内に抑える、収入や将来の保障を重視するなら社会保険加入も検討という方針が現実的です。生活スタイルや家計状況に合わせて、無理のない働き方を選びましょう。
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