奨学金を余らせるか減額するか?第2種奨学金の賢い選択と返済負担を軽減する方法

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保育士を目指して大学生活を送る中で、奨学金の返済について悩む方は少なくありません。とくに第2種奨学金のように利息が発生するタイプでは、卒業後の収入や生活費とのバランスを考えることが重要です。この記事では、「現在の奨学金が余りそうな場合に借入額を減らすべきか、余らせて一括返済するべきか」というテーマに沿って、実例をもとに具体的な判断材料をご紹介します。

現在の借入状況を把握しよう

たとえば、月12万円を4年間(48ヶ月)借りると、総額は576万円となります。第2種奨学金は有利子型で、利率は上限3.0%以内(多くは0.1%〜0.5%程度)ですが、仮に平均的な0.6%でシミュレーションすると、返済額はおよそ775万円(月額約32,000円×20年)程度になります。

このように、実際に借りた金額よりも大幅に多く返済する必要があるため、「必要のない金額まで借りない」ことが基本的には有利となります。

余った奨学金をそのまま借り続けるとどうなるか

月12万円で借り続けると130万円ほど余る予定とのことですが、その130万円にも利息がかかります。仮に0.6%の固定利率で20年間返済すると、元金130万円に対して、利息はおおよそ80万円前後にのぼることがあります。

つまり、必要がないのに借り続けてしまうと、後で利息込みで210万円近くを返すことになってしまう可能性があるのです。

奨学金の減額申請は可能?その方法とタイミング

奨学金は、途中からでも「貸与月額の変更」が可能です。日本学生支援機構(JASSO)では、年度単位または特別な事情がある場合に限り、申請により貸与月額を減らすことができます。

たとえば、4年生から月12万円を月8万円に変更すれば、余る金額は大幅に抑えられ、将来の返済負担も軽減されます。変更には「奨学金の貸与月額変更願」の提出が必要で、大学の奨学金担当窓口を通して行います。

また、残りの学費や生活費に十分な見通しが立っていれば、思い切って「4年次の貸与停止」を申し出る選択肢も現実的です。

余った奨学金を一括返済にあてるという選択

一方で、すでに余ってしまった奨学金については、卒業後に「繰上返還(前倒し返済)」することも可能です。JASSOでは一括返済にも対応しており、利息が発生する前に返済すれば、その分の負担を大きく減らせます。

実際、卒業後の4月〜5月に余った分を一括返還し、利息をほとんどかけずに済ませたというケースも多く見られます。ただし、卒業前の段階では「繰上返還」はできないため、余剰分を貯金しておき、卒業後に即返済できるよう準備しておく必要があります。

保育士の収入を考慮した最適な選択とは

保育士の初任給は地域によりますが、手取りで17〜20万円前後というのが現実です。月3.2万円の奨学金返済があると、生活費を圧迫し、貯金も難しくなる可能性があります。

このことからも、「将来の返済を軽くするために今できる工夫(=借入額の調整)」がとても重要です。貯金が80万円程度あるということなので、必要な生活資金を計算しつつ、安心できる範囲で借入を抑える判断がベターです。

まとめ:奨学金は借りすぎない・早く返すが基本戦略

第2種奨学金は有利子であるため、「必要な分だけ借りる」ことが最も効果的な節約策です。現在すでに学費分は確保できているのであれば、早めに貸与月額を減額することをおすすめします。

また、すでに余った奨学金については卒業後に繰上返還すれば利息を抑えることができるため、手元に余裕があるなら一気に返すという判断も有効です。最終的には、自身の収入見込み・生活設計をもとに、無理のない返済計画を立てることが何より大切です。

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