通勤や買い物、社員証やポイントカードなど、日常の多くの場面で使われるICカード。最近では財布に複数のICカードを入れたままタッチして使う人も増えていますが、「カード同士が干渉して正しく使えない」「エラーが起きた」などの声も。この記事では、ICカードの干渉リスクや安全に使うためのポイントを詳しく解説します。
ICカードが干渉するとはどういうことか？
ICカードは非接触型の通信を行う仕組みになっており、リーダーとカード間で電波を使って情報をやり取りします。複数枚のICカードが近距離にあると、同時に電波を受信・送信しようとすることで、読み取りエラーや誤作動が起こる可能性があります。
たとえば、SuicaとPontaカードが同じポケットにあると、駅の改札で正しく認識されずエラーになることがあります。これは「ICカードの干渉」と呼ばれる現象で、特にFeliCa同士やFeliCaとType A/Bの混在などで発生しやすいです。
財布に複数のICカードを入れたまま使うリスク
財布の中に複数のICカードを重ねて入れておくと、読み取りリーダー側でどのカードを読み取るべきか判断できず、誤認識や通信不能になることがあります。
特に定期券や社員証など、用途ごとに異なるICカードを1か所にまとめていると、駅改札で通れない・打刻できない・ポイントが加算されないといったトラブルに繋がります。
実際に起こりうる具体的なトラブル事例
- 定期券と楽天Edyを財布に入れたままタッチしたら、どちらも認識されずエラー表示が出た。
- PASMOと会社の入退室用カードが同時に反応してしまい、出勤記録が記録されなかった。
- コンビニでnanacoとPontaを同時に入れていた結果、どちらのポイントも加算されなかった。
ICカード干渉を防ぐための実践的な対策
1枚だけ財布から出してタッチするのが最も確実な方法です。リーダーは基本的に1枚のICカードを認識する設計なので、対象のカード以外は物理的に遠ざけるのがベストです。
また、ICカード干渉防止シートなども販売されています。カードとカードの間に挟むことで電波干渉を抑える効果があり、財布内での整理にも役立ちます。
読み取り失敗時のチェックポイント
- 財布から対象のカードのみを取り出して再度タッチ
- リーダーのタッチ位置に正確にかざす
- 財布の厚みや材質を見直す（アルミ素材などは電波を遮断することがあります）
財布自体にICカード収納ポケットが分かれている場合は、できるだけ離れた場所に分散収納するのもおすすめです。
まとめ：ICカードは1枚ずつ正しく使うのが安心
ICカードは便利な一方で、複数枚を一緒に利用しようとすると読み取りエラーや意図しない動作の原因になります。安全に利用するためには、「1枚ずつ取り出して使う」「干渉防止グッズを活用する」「利用目的に応じてカードの持ち方を見直す」といった工夫が大切です。
特に定期券や決済カードなど重要なカードほど、確実に認識させるための意識が求められます。小さな工夫でトラブルを未然に防ぎ、スマートなICカードライフを送りましょう。
コメント