失業保険の手当は非課税の“非課税経費込み収入”で計算されるって本当？

失業保険（基本手当）は、これまでの給与形態が手当込み・非課税経費込みであっても、その総額を基に計算されるのか、多くの人が疑問に思うポイントです。本記事ではその仕組みと注意点をわかりやすく解説します。

雇用保険の賃金日額は何で決まる？

失業保険の給付額は、離職前6ヶ月の「賃金総額」÷180日で算出される賃金日額が基礎となります。

この賃金総額には、基本給だけでなく、交通費や各種手当などの労働の対価として支払われるものがすべて含まれると法律で定められています【参照】。

たとえば毎月10万円の基本給に加えて、2万円の非課税交通費が支給されていた場合、賃金総額は12万円として計算されます。

これは非課税経費が雇用保険法上の賃金に該当するためで、結果として
賃金日額＝12万円×6ヶ月÷180日となり、給付額（基本手当日額）はその日額に給付率（50〜80％）を掛けた額となります。

受給した失業保険（基本手当）は所得税・住民税の対象外であり、年末調整や確定申告には含まれません【参照】。

ただし、失業中にアルバイト収入等がある場合にはそれらが課税対象となり、合算して申告が必要です。

例：毎月給与12万円で、うち非課税交通費2万円含むケース

・賃金総額＝12万円×6ヶ月＝72万円
・賃金日額＝72万円÷180日＝4,000円
・基本手当日額＝4,000円×60％（例）＝2,400円

失業保険の給付額は、非課税経費も含めた総支給額をベースに算出されます。つまり「基本給のみ」ではなく、「手取りではない」全体から計算される仕組みです。

給付額の目安を知るには、雇用保険資格者証やハローワークにて詳細を確認すると安心です。