通帳記帳機はどうやって次のページに印字している？仕組みと技術をわかりやすく解説

ATMや通帳記帳機で通帳が満タンになったあとも、自然と次のページに記帳されていて驚いた経験はありませんか？あの狭いスペースの中で、どうやって機械が正確にページをめくって記帳しているのでしょうか。本記事では、通帳の構造や記帳機の技術について、実例を交えて解説します。

通帳記帳機の構造と基本動作

通帳記帳機は、銀行窓口のATMや自動記帳機に搭載されているプリンター機能の一種です。通帳の磁気部分を読み取り、直近の取引履歴を印字する仕組みです。

機械内部には、ページをめくるためのゴムローラーと紙送りローラー、そして位置検知センサーが組み込まれており、正しいページを検出して印字します。

通帳1ページに記帳できる行数は限られており、例えば20行や30行などが一般的です。記帳機は、ページごとの印字欄を検知しており、最後の行に到達すると自動的にページをめくります。

この時、通帳の折り目の部分を柔軟に押し広げながら次ページへと紙送りをし、印字ヘッドの位置を調整して次ページの最初の行へ正確に移動します。読み取りセンサーが次の記帳可能行を探し、該当箇所に印字するのです。

「どうやってめくっているの？」と不思議に思う方も多いでしょう。実は通帳は、紙の厚みや折りやすさなどが計算されて設計されており、ページが開きやすく作られています。

記帳機は、数ミリ単位で通帳の厚みを認識して印字位置を制御しており、たとえ曲がって入っても機械が自動調整します。さらに近年の機械には、誤挿入防止や印字ズレ補正などの補助機能も搭載されています。

もしページめくりがうまくいかず印字ミスがあった場合、再度記帳を試みるか、銀行窓口で訂正してもらうことが可能です。

また、「通帳に記帳できません」「用紙エラー」などと表示された場合は、ページの折れや書き込みがある可能性がありますので、通帳の状態を確認しましょう。

近年では通帳アプリやネットバンキングでの取引履歴の確認も可能です。記帳機を使わずとも、日々の入出金がスマホ上で見られるため、通帳記帳の補助的手段として活用するのもおすすめです。

たとえば三菱UFJ銀行の「三菱UFJダイレクト」や、みずほ銀行の「みずほダイレクトアプリ」などが代表的な例です。

通帳記帳機は、磁気情報や印字位置を高精度で読み取り、次のページへ自動で移動しながら正確に印字します。狭い空間でも問題なく処理できるのは、通帳の構造設計と記帳機の精密制御技術が組み合わさっているからです。

仕組みを理解しておくことで、記帳ミスへの対処や便利な代替手段の選択ができ、よりスマートに銀行取引が行えるようになります。