国民健康保険とは?パート勤務や扶養に入らない人のための制度と社会保険との違いを解説

国民健康保険

パート勤務や自営業、退職後の無職期間などで社会保険に加入できない場合、健康保険の選択肢として「国民健康保険(国保)」があります。今回は、国民健康保険の基本から、医療費負担、月々の保険料、社会保険との違いまで、分かりやすくまとめました。

国民健康保険とはどんな制度?

国民健康保険とは、会社員や公務員でない人が加入する公的医療保険制度で、市区町村が運営しています。たとえば、フリーランス・自営業・無職・パートで勤務時間が短く社会保険に加入できない人が対象です。

20歳以上のほとんどの人は、何らかの医療保険に加入する義務があります。勤務先で保険に入れない人は、基本的に国民健康保険へ加入することになります。

国保に加入すると医療費はいくら負担する?

国民健康保険に加入していれば、医療機関での自己負担割合は、原則3割です。これは会社員が加入する健康保険と同様です。

例えば、病院で1万円の治療を受けた場合、実際の支払いは3,000円ほどになります。また、高額療養費制度も適用されるため、1ヶ月の医療費が高額になっても自己負担額には上限があります。

国民健康保険の月額保険料はどれくらい?

国保の保険料は、前年の所得・世帯人数・自治体の基準によって決まるため一律ではありません。

例えば、年収150万円のパートで単身世帯の場合、月々の国保保険料はおおよそ8,000~12,000円程度になるケースが多いです。ただし、住んでいる市区町村によって大きく差が出るため、役所の窓口やウェブで確認するのがおすすめです。

社会保険との違いとは?

社会保険と国保の大きな違いは、加入方法・保険料の決まり方・給付内容にあります。

  • 加入方法:社会保険は勤務先が手続きをし、保険料も給与から天引き。国保は自分で役所に申請し、納付書や口座振替で支払う。
  • 保険料:社会保険は会社と折半、国保は全額自己負担。
  • 給付内容:社会保険には傷病手当金や出産手当金があるが、国保には原則これらはない(出産育児一時金などは共通)。

特に、病気やケガで働けなくなったときの「傷病手当金」がない点は、生活への影響が大きいため注意が必要です。

パート勤務で社会保険に入れないときの選択

週の労働時間や月収によっては、パートでも社会保険に加入できるケースがあります。たとえば、週20時間以上・年収106万円以上・勤務先従業員数101人以上など、要件を満たすと加入対象になります。

これを満たさない場合は、基本的に国保へ加入することになります。収入が少ない場合、保険料の軽減措置を受けられることもあります。

まとめ:状況に応じた正しい保険選択を

国民健康保険は、社会保険に加入できない人の医療保障を支える重要な制度です。保険料は自分で支払う必要がありますが、しっかり加入することで医療費の負担は抑えられます。

「知らなかった」では損をすることもあるため、保険の仕組みを理解し、自分の働き方・収入に合った制度を選ぶことが大切です。困ったときは、市区町村の窓口で丁寧に案内してくれるので、気軽に相談してみましょう。

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