パートやアルバイトで働く方にとって、雇用保険の加入基準は大きな関心ごとのひとつです。特に、契約上は週20時間以上でも、実際には用事などで勤務時間が不規則になるケースでは「雇用保険に加入し続けられるのか?」という不安があるでしょう。この記事では、雇用保険の加入条件や、実働時間が週ごとに異なる場合の取り扱いについて詳しく解説します。
雇用保険の加入条件とは?
雇用保険に加入するためには、基本的に次の条件を満たす必要があります。
- 31日以上の雇用見込みがあること
- 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
「所定労働時間」とは、雇用契約で定められた労働時間を指し、実際に働いた時間(実働時間)ではない点がポイントです。
所定労働時間と実働時間の違い
今回のように「1日4.5時間×週5日=22.5時間」が所定労働時間であれば、基本的には雇用保険の加入条件を満たします。
たとえ用事などで実際の労働時間が20時間を下回る週があったとしても、雇用契約上の所定労働時間が20時間以上である限り、雇用保険の資格を失うことはありません。
実働時間が続けて短くなった場合の注意点
ただし、以下のようなケースでは注意が必要です。
- 欠勤や短時間勤務が長期間続いた場合
- 雇用契約自体が変更になり、所定労働時間が20時間未満になった場合
このような場合には、事業主がハローワークへ「資格喪失届」を提出し、雇用保険の被保険者資格を失うことになります。
雇用契約の重要性:雇用保険継続のカギ
繰り返しになりますが、雇用保険の加入判断は「実際にどれだけ働いたか」よりも、「契約で定められた労働時間」で決まります。
そのため、用事で休むことがあっても、契約書に週5日×4.5時間=22.5時間と明記されていれば、雇用保険の資格は維持されると考えて差し支えありません。
実例で見る:加入継続が認められるケース
例:主婦Aさんが週5日勤務(1日4.5時間)でパート契約を結んでいるが、月に2日程度は子どもの学校行事で休む。
この場合、月間で実働時間が80時間程度でも、契約で所定労働時間が90時間以上となっていれば、雇用保険の加入資格を継続できます。
まとめ:不規則勤務でも契約内容がしっかりしていれば大丈夫
週によって勤務時間にばらつきがある方でも、雇用契約で週20時間以上と定められていれば、原則として雇用保険の加入資格を維持できます。
ただし、長期の休職や契約変更がある場合は例外となるため、気になる方は勤務先の労務担当やハローワークに相談してみることをおすすめします。
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