大学生への仕送りはいくらが適正？家計と現実を踏まえたバランスの取り方

大学生の仕送り額については、家庭の経済状況や地域の物価によって大きく異なります。特に東京の私立大学に通う学生を支える家庭では、仕送りの額と子どもの生活の質、そして家計のバランスに悩むことも多いのではないでしょうか。本記事では、仕送り額の平均、実際の支出例、家庭としてどこに線引きすべきかなどを具体的に解説します。

東京の大学生の仕送り平均と生活実態

全国大学生活協同組合連合会の調査によると、首都圏の大学生の平均仕送り額は約7～8万円程度。これには家賃が含まれる場合もあり、親の負担は非常に大きくなっています。

しかし、一人暮らしの学生の家賃は東京では平均6〜7万円と高額なため、それに光熱費・通信費・食費を加えると生活費は10万円を軽く超えることも。

仕送り8万5千円は少ないのか？

仕送り額が8万5千円の場合、以下のような内訳が考えられます。

このように、非常に切り詰めた生活でようやく収まる水準であり、仕送りだけでゆとりある生活を送るのは難しいかもしれません。

学費・仕送りにかかる全体負担と家庭の限界

学費年間150万円×2人、仕送り年間204万円（8.5万円×12か月×2人）に加え、下の子どもの教育費約200万円を含めれば、年間支出は約700万円に達します。これは一般的な家庭にとってかなりの高負担であり、仕送りをこれ以上増額するのは現実的に厳しいというのも頷けます。

家庭の収支バランスを保つことも、子どもを支える上で重要な判断軸です。

仕送り以外の選択肢：奨学金・バイト・支援制度

仕送りを増やせない場合、以下のような補完策も検討に値します。

• 奨学金（給付型・貸与型）の活用
• 大学内外のアルバイト（学業に支障がない範囲）
• 自治体や大学による生活支援制度

例として、東京都内では学生向け家賃補助制度や一部地域の家主との連携による低額賃貸の仕組みもあります。

家計を守りながら子どもを支える工夫

親としては「お金を出すだけでなく、金銭管理力を育てる」視点も重要です。仕送りの用途を定期的に確認したり、光熱費や通信費の見直し、食費を抑える工夫を一緒に考えたりすることで、教育的な支援にもなります。

「生活費の一部をバイトでまかなう」ことも、子どもにとって自立への一歩になることが少なくありません。

まとめ：仕送りは「額」より「設計と対話」が大切

仕送り額が少ないかどうかは家庭の状況と価値観によって変わります。大切なのは、親が一方的に我慢することではなく、家計とのバランスを保ちつつ子どもに理解を求めること。そして、学業と生活の両立のために、仕送り以外のサポート策を共に検討していくことが、親子にとってより良い選択となるでしょう。