短期間のアルバイト中に社会保険(社保)へ加入するよう求められるケースがあります。特に次の正社員就職までの間に働く人にとって、「履歴に残るのが嫌」「国保のままがいい」と考えることもあるでしょう。この記事では、そのようなケースにおける社保加入のルールや注意点について解説します。
社会保険加入の条件とは?
原則として、労働時間・日数が常用的な労働者の3/4以上(例えば正社員が週40時間なら週30時間以上)である場合、会社は社保に加入させる義務があります。これは会社が「勧める」ものではなく、法的な「義務」とされています。
さらに2022年10月以降、従業員数101人以上の企業では、週20時間以上・月収88,000円以上・学生でない等の条件を満たすと、勤務期間が短くても社会保険加入対象になります。
社会保険の履歴は残る?履歴書には書くべき?
社会保険に加入すると、その記録は「被保険者記録」として日本年金機構や健康保険組合に残ります。履歴書に必ず書かなければならないという法律はありませんが、職歴確認などの場面では相違が生じる可能性があります。
特に、公務員や大手企業など正確な経歴を求める場面では、記録との整合性が重視されることもあるため、虚偽の記載は避けたほうが無難です。
国保のままでいたいならどうすればいい?
基本的に、社会保険の適用条件を満たした場合は、国民健康保険を「任意で継続」することはできません。つまり「切り替えずにそのまま」にはできないのです。
ただし、以下のようなケースでは社保加入の対象外となることがあります。
- 週の労働時間が20時間未満
- 月収が8.8万円未満
- 雇用期間が2ヶ月以内かつ契約更新が見込まれていない
これらに該当するよう勤務条件を調整することで、社保回避は一応可能です。
履歴が気になるなら、どう考えるべきか
実際のところ、社保の履歴は「働いた証明」であり、悪いことではありません。むしろ正当な雇用形態に基づいた手続きとして評価される場合も多く、過度に気にする必要はないという専門家の意見もあります。
一方で、どうしても履歴を残したくないのであれば、労働時間を減らす・雇用期間を短くするなどの工夫が必要です。ただし、これは会社側との合意が前提となります。
まとめ:制度を正しく理解し、自分に合った働き方を
社会保険の加入は一定条件を満たすと義務となり、国保を任意で継続することはできません。履歴が残ることも含め、社保の仕組みを正しく理解した上で、短期アルバイトの働き方を設計しましょう。必要があれば、会社と事前に相談し、希望に合った勤務条件を検討することをおすすめします。
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