自動車保険の等級は、保険料に大きく影響する重要な要素です。特に20等級ともなれば割引率も最大となり、保険料を大きく抑えることができます。しかし、保険会社を変更する場合や、等級を譲渡されたケースでは「等級が引き継がれるのか?」という不安を持つ方も多いでしょう。本記事では、自動車保険の等級制度や引き継ぎの仕組みについて詳しく解説します。
自動車保険の等級とは?仕組みをおさらい
自動車保険の「等級」は、事故の有無に応じて契約者に割り当てられるランクのようなもので、1等級から20等級まで存在します。新規契約は通常6等級から始まり、無事故であれば1年ごとに等級が上がっていきます。
20等級ともなれば、保険料は最大割引(約63%)が適用されるため、多くの方がこの等級を維持しようと努めています。
親の等級を引き継いだ場合の名義と等級の扱い
親の20等級を「等級継承制度」によって引き継いだ場合、記名被保険者があなた(子ども)であれば、その等級はあなたのものとして扱われます。この時点で名義変更が完了していれば、等級は正当に引き継がれた状態になります。
一方で、まだ親の名義のままであったり、保険会社側が正式な継承と認めていない場合には、等級の引き継ぎが無効とされる可能性もあるため注意が必要です。
保険会社を変えても等級は引き継げる?
結論から言えば、保険会社を乗り換えても等級は引き継げます。これを「等級の継承」といい、保険業界で共通の制度です。ただし、乗り換えの際にはいくつかの条件を満たしている必要があります。
- 現在の契約が正式にあなた名義となっている
- 解約日から新契約開始日までの空白が7日以内である
- 継承に必要な「等級証明書」が旧保険会社から発行される
この等級証明書を新たな保険会社に提出することで、等級をそのまま引き継ぐことができます。
等級を無駄にしないための注意点
保険を一時的に中断する場合や、家族間で車の名義や保険名義を変更する際は、中断証明書や等級引継手続きを正確に行うことが重要です。これを怠ると、せっかくの20等級が無効になってしまう恐れもあります。
また、複数台の車を所有している場合でも、等級は車1台につき1つなので、複数の保険契約に同じ等級を使うことはできません。
実際の等級引継ぎ例
たとえば、Aさん(父)が乗っていた車をBさん(息子)が引き継ぎ、保険名義もBさんに変更したとします。このとき、Bさんが別の保険会社に乗り換える際に「等級証明書」を提出すれば、Aさんから継承された20等級はそのまま維持されます。
このように、記名被保険者の名義が変わっていても、正式な手続きを経ていれば等級の継続は可能です。
まとめ:等級は資産。正しく管理して引き継ごう
自動車保険の等級は、保険料の優遇だけでなく、信用の証でもあります。親から引き継いだ等級を大切に扱い、保険会社を乗り換える場合でも、手続きや条件をしっかりと確認して進めましょう。
等級を守ることは、将来的な保険料節約にもつながります。ぜひ正しく理解し、賢く活用してください。
コメント