一人暮らしを始めたばかりで、初めての電気代に驚く方は少なくありません。特にオール電化住宅では、電気がガスの役割まで担うため、使用量や請求額が思った以上に高くなりやすいです。本記事では「深夜電力229kWhで12,000円」という状況が普通なのかどうか、実例と比較しながら詳しく解説していきます。
オール電化住宅での電気代は高くなりやすい理由
オール電化とは、調理・給湯・暖房など、すべてのエネルギーを電気でまかなう住宅のことです。そのため、ガス代はかかりませんが、電気代はその分高くなる傾向があります。
一般的に、オール電化の単身世帯では冬場で月9,000円〜13,000円程度になることもあります。季節や設備、生活スタイルによって差はありますが、12,000円という数字自体は「極端に高い」とは言いきれない水準です。
深夜電力229kWhは多い?それとも普通?
深夜電力とは、主に23時〜翌7時などの時間帯に安価な料金単価が適用される契約プラン(例:東京電力の「スマートライフプラン」など)で使用された電力量のことです。
229kWhは一人暮らしの深夜電力としてはやや多めです。例えば、深夜時間に使う主な機器には以下のようなものがあります。
- エコキュート(給湯器):1日6〜10kWh前後
- 洗濯乾燥機:1回2〜3kWh
- 冷蔵庫・待機電力:1日1kWh程度
仮にエコキュートだけでも1ヶ月で250kWh前後使う可能性があるため、この数値自体は過剰とは言えません。ただし、給湯温度が高すぎたり、夜間に洗濯乾燥を頻繁に回していたりする場合は、無意識に消費量が増えていることも。
12,000円の内訳と単価から見る妥当性
一般的にオール電化プランでは、夜間料金が安く(約10〜15円/kWh)、昼間は割高(約30円/kWh)になります。電力量が300kWh前後だと仮定すると、夜間150kWh×13円+昼間150kWh×30円=約6,450円+4,500円=10,950円、さらに基本料金などを加えると12,000円前後になるため、金額としては妥当な範囲です。
ただし、実際のプランによって単価は異なるため、電力会社の料金表を確認しましょう。
高すぎると感じたら見直すべきポイント
- 給湯設定温度:60℃設定だと電気消費が大きくなります。45℃~50℃に下げると効果的。
- 夜間使用の電気製品:洗濯乾燥機、オーブン、食洗機などを深夜帯に集中させるのは有効ですが、使い過ぎは注意。
- 冷蔵庫の設定:冬場でも強設定になっていることがあり、適切に調整しましょう。
- 契約プランの確認:深夜料金が安く設定されている「オール電化向け」プランかどうか再確認。
さらに、ブレーカー単位での電力量モニタリングができる「HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)」の導入も検討の価値ありです。
一人暮らしの実例と比較
以下は、冬場の一人暮らしオール電化ユーザーの電気代実例です。
住居タイプ | 使用kWh | 電気代 | 備考 |
---|---|---|---|
1Kマンション | 270kWh | 11,800円 | エコキュート使用・暖房なし |
1LDK | 320kWh | 13,500円 | 食洗機+IH調理多め |
ワンルーム | 180kWh | 8,200円 | 湯船は使用せずシャワーのみ |
この比較からも、12,000円という金額は決して異常ではないことがわかります。
まとめ
オール電化での一人暮らしにおける電気代が12,000円というのは、使用状況や冬場という条件を踏まえると決して高すぎるわけではありません。特に深夜電力229kWhという数値から見ても、エコキュートなどの使用を考慮すれば妥当な水準です。ただし、設定温度や使用時間帯などを見直すことで、さらなる節約も可能です。まずは自分の生活リズムに合わせた見直しから始めてみましょう。
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