【特定理由離職者とは】国民健康保険の減免が受けられる条件と手続きのポイント

国民健康保険

退職後の生活費や医療費の負担を軽減するために、国民健康保険の減免制度はとても重要な支援策です。とくに「特定理由離職者」に該当する場合、保険料の軽減措置が受けられる可能性があります。この記事では、その具体的な条件や手続きの流れをわかりやすく解説します。

特定理由離職者とは?

特定理由離職者とは、雇用保険の受給資格において、会社都合ではないものの、やむを得ない事情で退職した人を指します。具体的には以下のようなケースです。

  • 期間の定めがある契約で満了し、再契約されなかった
  • 正当な理由のある自己都合退職(体調不良・介護・ハラスメント等)

このような事情で退職し、ハローワークで「特定理由離職者」に認定されると、国民健康保険料の軽減を申請できる可能性があります。

減免の対象になる条件

「特定理由離職者」に認定された人であっても、必ずしも自動で減免が受けられるわけではありません。以下の条件に当てはまる必要があります。

  • 離職時の年齢が65歳未満
  • 雇用保険の受給資格者証に「離職理由コード」が『11・12・21・22・31・32』である

離職票ではなく、「雇用保険受給資格者証」に記載の離職理由コードが基準となります。これが発行されるのは、ハローワークに離職票を提出してから数日~1週間後です。

手続きの流れ

減免を受けるためには以下の流れで手続きが必要です。

  1. 離職票を受け取る
  2. ハローワークで手続きを行い、「雇用保険受給資格者証」を受け取る
  3. 住民票のある市区町村役場の国民健康保険窓口へ「受給資格者証」を持参
  4. 減免申請書を提出する

このとき、本人確認書類や印鑑も求められる場合があります。申請期限がある自治体も多いため、できるだけ早めに手続きを行うことが重要です。

自己都合→特定理由へ変更は可能?

もともと退職理由が「自己都合」とされていたとしても、実際には特定理由に該当する場合、ハローワークで事情を説明することで「特定理由離職者」として再認定される可能性があります。たとえば、負傷や病気による退職などが該当します。

今回のように「治療が長引いて退職を選ばざるを得なかった」ケースでは、診断書などを添えてハローワークに事情を説明すれば、特定理由として扱われる可能性があります。

注意点とよくある誤解

「離職票が届いたらすぐに保険を切り替えたい」と考える人も多いですが、軽減措置にはハローワークでの手続きが必須です。離職票だけでは「特定理由離職者」として認定されないため、少し待ってでも「受給資格者証」が出るのを待つべきです。

また、自治体によっては、国民年金保険料の免除や住民税の減免なども同時に受けられる場合があります。窓口であわせて確認しましょう。

まとめ:国民健康保険の減免には「受給資格者証」がカギ

やむを得ない理由で退職した場合、自己都合とされていても「特定理由離職者」として認定されれば、国民健康保険の減免を受けられる可能性があります。離職票を受け取ったら、まずはハローワークでの手続きを優先し、「雇用保険受給資格者証」を取得しましょう。

経済的な負担を軽減するためにも、早めに市区町村の窓口で相談することが大切です。

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