障害年金からの貯金とかんぽ生命の契約は本当に問題なのか？安心して生活するための判断基準とは

障害年金を受け取りながら、グループホームで生活しつつ、かんぽ生命などの保険に加入し貯金を続ける──そんなライフスタイルに不安を感じる人も少なくありません。本記事では、障害年金の趣旨や保険との付き合い方、そして貯金に対する考え方についてわかりやすく解説します。

障害年金は生活保障のための大切な資金

障害年金は、働くことが困難な方や就労に制限がある方の生活を支える目的で支給される給付金です。主に生活費、医療費、住居費など基本的な支出を賄うために用いられるものとされています。

ただし、その使い道に法的な厳格な制限があるわけではなく、適切に計画的に使うことができていれば、自身の安心や将来への備えとして保険契約や貯金に充てるのも選択肢の一つです。

かんぽ生命は、貯蓄型の商品が多く、万が一の保障だけでなく、将来の資産形成を目的とした運用にも利用されます。ただし、毎月の保険料が生活に支障をきたすほど大きい場合は見直しが必要です。

たとえば、毎月の年金収入が少ない中で、高額な終身保険や学資保険に加入してしまうと、日々の生活費が不足するリスクがあります。契約内容と保険料のバランスをチェックし、必要であれば専門家に相談しましょう。

貯金は、突発的な医療費や生活費の支出に備える安心材料です。福祉制度の上では、一定以上の貯蓄があると支援対象から外れる可能性もありますが、生活に支障が出ない範囲での貯蓄は推奨されています。

グループホームでの生活を安定させるためにも、少しずつでも積み立てていく習慣は重要です。例えば、1ヶ月に5,000円ずつでも、1年間で6万円の備えになります。

保険料や貯金を優先するあまり、毎日の食費や医療費を削ることは本末転倒です。グループホームでの生活費を差し引いたうえで、余剰資金がどれくらいあるかを確認し、無理のない範囲で保険や貯金を組み立てましょう。

支出の見直しに自信がない場合は、地域の障害者支援センターや福祉窓口、または社会福祉士などの専門家に相談してみるのも有効です。

障害年金だけでなく、生活保護、医療費助成、住居支援など、地域ごとに活用できる福祉制度が多数存在します。かんぽ生命や貯金の件も含めて、現在受けている支援に影響が出ないかを確認しておくと安心です。

特に、貯蓄額が多くなると生活保護の受給資格に影響する可能性があるため、制度の内容をよく把握しておきましょう。

かんぽ生命への加入や貯金は、一概に「悪いこと」ではありません。大切なのは、障害年金の目的や日々の生活とのバランスを理解し、無理のない範囲で行うことです。

定期的に契約内容を見直したり、家計の状況を把握したりすることで、安心できる生活が続けられるようになります。不安がある場合は、遠慮せずに専門機関や支援者に相談することをおすすめします。