年金を受給しながら働く場合、気になるのが所得税や住民税の非課税基準です。特に年金収入がある高齢者にとって、どれだけ働いても税金がかからないかどうかは生活設計に大きく影響します。この記事では、神戸市在住で65歳以上・年金95万円を受給している方が、どの程度まで給与を得ても非課税でいられるのかを丁寧に解説します。
65歳以上の非課税基準の基本
高齢者の場合、所得税と住民税の非課税基準にはそれぞれ異なるルールがあります。65歳以上になると、所得税においては「公的年金等控除」や「基礎控除」、「老年者控除」などが適用され、非課税枠が広がります。
住民税の場合も、一定の所得以下であれば非課税となり、課税基準額は所得金額ではなく「所得控除後の合計所得金額」で判定されます。
年金収入95万円での非課税ライン試算
65歳以上の方で、公的年金等の収入が年間95万円の場合、公的年金控除（最低額：110万円）以下のため、年金分については課税されません。つまり、給与収入部分のみが課税判定の対象になります。
この場合の非課税限度は以下のように推定されます。
- 所得税：給与収入のみであれば年間103万円以下で非課税（給与所得控除55万円＋基礎控除48万円）
- 住民税：神戸市ではおおむね年間100万円以下の給与収入であれば非課税
実際の給与収入別シミュレーション
例1：給与年収90万円
→ 給与所得控除後：35万円、年金収入非課税なので全体で非課税。所得税・住民税ともに発生しない。
例2：給与年収110万円
→ 給与所得控除後：55万円、課税所得が7万円程度になる可能性あり。住民税が発生する可能性が高まる。
例3：給与年収130万円
→ 所得税・住民税の両方が課税される可能性がある。
扶養控除やその他控除を活用できるケース
配偶者がいる場合、「配偶者控除」「扶養控除」などが使えるケースもあります。また医療費控除や社会保険料控除を活用すれば、課税対象額を抑えることも可能です。
また、神戸市には高齢者向けの減免制度や、低所得者世帯の医療費助成制度などがあるため、市の公式サイトも活用しましょう。
非課税を維持するために意識すべきこと
・年金額＋給与収入の合計が課税基準を超えないように収入を調整する
・収入が上がる場合は年末調整や確定申告で控除を適用する
・源泉徴収票や年金振込通知書を毎年確認して把握しておく
これにより、不必要な課税を避けつつ安定した生活を続けることができます。
まとめ：年金95万円の場合、年収103万円までが非課税の目安
神戸市にお住まいで、年金収入が95万円の方は、給与収入を年間103万円までに抑えることで、所得税・住民税ともに非課税でいられる可能性が高いです。ただし、細かい判定はその年の控除や制度変更にも影響されるため、年に一度は市役所や税理士、年金事務所などに相談することをおすすめします。
非課税で働くための知識を持ち、自分に合った働き方と生活設計を選びましょう。
コメント