電力自由化以降、選べる電力会社が急増し、乗り換えによる節約が身近になりました。しかし、「初年度だけ安くて、翌年以降は結局高くなる…」そんな不満の声も少なくありません。この記事では、東京電力エリアにお住まいで現在「auでんき」を契約中の方が、長期的にお得な電力会社を見極めるポイントと、選び方を具体的に解説します。
まず知っておきたい:キャンペーンと実質料金の違い
電力会社の比較サイトでは「初年度キャッシュバック3万円」「楽天ポイント最大10倍」などの訴求が目立ちますが、これらはあくまで一時的な特典です。重要なのは、2年目以降の電力量料金単価・基本料金を含めた「実質コスト」です。
例えば、ある電力会社A社では初年度5,000円分の割引がありますが、2年目からは基本料金が旧プランより月300円高い、というケースもあります。
東京電力エリアでの代表的な電力会社と特徴
東京エリアでの代表的な新電力会社と、長期的なメリットを簡単に比較します。
会社名 | 基本料金 | ポイント還元 | 特徴 |
---|---|---|---|
Looopでんき | 0円 | なし | シンプルで長期契約でも変動なし |
CDエナジーダイレクト | あり | 楽天ポイント最大1.5% | 楽天経済圏との相性が良い |
東京ガスの電気 | 東京電力とほぼ同水準 | Tポイント等 | ガスとセット割でトータル安 |
ENEOSでんき | あり | ENEOSカードで最大3%還元 | ガソリンとの連携で実質還元高 |
「auでんき」の現状と見直しのタイミング
かつてauでんきは「au PAYへの5%還元」などの特典が魅力でしたが、2024年現在では還元率が最大でも1%まで低下しています。この還元率では、他社に乗り換えた方が電気代の総コストを下げられる可能性が高いです。
特に、電力使用量が年間6,000kWh以上と多い家庭では、電気単価の1円の差でも年間6,000円の違いになります。
永年お得を目指すための比較ポイント5つ
- 1. 基本料金と電力量料金の合計で比較(固定費+従量)
- 2. 契約年数による料金変動がないか(例:2年目から自動値上げ)
- 3. 解約手数料の有無(1年以内解約で違約金のある会社も)
- 4. 電気以外とのセット割の恩恵(ガス、ガソリン、ネット回線など)
- 5. ポイント還元の実質価値(使い道の多い楽天、Tポイントなど)
比較サイトを見るときは、これらの観点で「2年後の合計支払い額」が低い会社を選ぶようにしましょう。
実例:年間4,000kWhの家庭が乗り換えた場合の差額
東京電力(従量電灯B)からCDエナジーダイレクトに乗り換えた場合、以下のような違いが見られます。
- 年間電気代:東京電力 約112,000円 → CDエナジー 約105,000円
- 差額:7,000円(+楽天ポイント約1,500円分)
つまり、還元込みで約8,500円相当のメリットになります。さらに、解約手数料が0円のため、柔軟に再乗り換えも可能です。
まとめ:短期の特典より「2年目以降」のコストに注目を
電力会社選びで失敗しないためには、初年度の派手なキャンペーンに目を奪われず、2年目以降の「実質料金」で冷静に比較することが大切です。
特に、還元率が下がってしまった「auでんき」からの乗り換えを検討している方には、LooopでんきやCDエナジーダイレクトなど、長期的に安定したメリットを提供する電力会社が有力候補になります。
最後に、複数の比較サイト(例:エネチェンジ、価格.com)を活用し、試算と口コミを見ながら最適な選択をしましょう。
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