2024年秋に議論された「106万円の壁」撤廃によって、パート・アルバイトの働き方への影響が心配されている方も多いでしょう。本記事では、厚生年金加入義務との関係を中心に、週20時間・月80時間基準の調整方法や具体例をわかりやすく紹介します。
106万円の壁って何?撤廃されるとどうなるの?
まず「106万円の壁」は、これまでは年収106万円未満なら社会保険(健康保険・厚生年金)加入が不要、という目安でした。これが撤廃されることで、年収に関係なく一定の労働時間以上なら加入義務が発生する可能性があります。
現在政府案では、基準が年収から週労働時間へシフトしそうな論調です。つまり「いくら稼ぐか」より「どれだけ働くか」がポイントになります。
週20時間・月80時間の基準とは?調整しなければどうなる?
週20時間以上、あるいは月80時間以上働く場合、厚生年金加入が義務化されうる
しかし、これはあくまで案の段階であり、具体的な制度設計は今後決まるものです。また、企業側にも対応が求められるため、すぐに施行されるわけではありません。
具体例:月80時間を超えないよう働くには?
たとえば、週4日・1日4時間勤務で月16日×4時間=64時間。これなら月80時間未満で加入義務の対象外になる可能性があります。
一方で、週5日×5時間勤務=月約100時間。この場合は厚生年金加入対象となる可能性が高く、勤務時間の調整や契約変更を検討する必要があります。
注意!企業による社会保険適用判断はケースバイケース
制度が変わっても、最終的には企業が「従業員として継続的・反復的に働くか」を総合的に判断します。そのため、時給制であっても長時間勤務が続くと加入を促されるケースもあります。
また、複数の職場で働く掛け持ちの場合、合算で判断される場合もあるので注意が必要です。
まとめ:月80時間目安で労働時間調整しつつ制度動向をチェック
「106万円の壁」撤廃によって、年収ではなく労働時間で加入可否が判断される方向へ進みつつあります。厚生年金に加入したくない場合は、週20時間・月80時間以下を目安に働くことが目安となりそうです。ただし、最終的には企業の判断にも左右されるため、最新の動きを注視し、必要に応じて契約内容の調整や専門家への相談を行うことをおすすめします。
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