近年、パート収入の「103万円の壁」が「178万円」に引き上げられる可能性についての話題が増えています。年収の上限が上がることで、より多く働きたいと考える人にとってメリットがありますが、扶養や社会保険の条件がどう影響を受けるのか気になるところです。この記事では、「103万円の壁」と「130万円の壁」の違いについて、また旦那さんの社会保険扶養との関係についてわかりやすく解説します。
「103万円の壁」とは？扶養控除と所得税のポイント
まず「103万円の壁」とは、所得税の扶養控除に関するものです。配偶者の年収が103万円以下であれば、配偶者控除を受けられるため、夫の所得税が軽減されます。年収が103万円を超えると扶養から外れ、控除を受けられなくなりますが、配偶者特別控除の対象になるため、徐々に控除額が減る形で夫の税負担が増える仕組みです。
「130万円の壁」とは？社会保険扶養の条件
一方、「130万円の壁」は社会保険に関するものです。年収130万円未満であれば、夫の扶養に入り、配偶者は社会保険料を支払う必要がありません。しかし、130万円を超えると配偶者自身で社会保険に加入し、保険料を負担する必要が出てきます。週20時間未満の勤務や、2ヶ所以上の勤務先がある場合は適用条件が異なることもあります。
「178万円の壁」とは？年収制限引き上げの最新動向
2023年頃から「103万円の壁」を「178万円」に引き上げる検討が進んでいます。これは所得税における扶養控除の対象年収を拡大するもので、主にパート労働者の働き方を支援する目的です。これが実現すると、収入が増えても扶養の対象から外れにくくなり、家計にとってもメリットが増える可能性があります。ただし、社会保険の「130万円の壁」とは異なるため、こちらの条件に関しては変わりません。
ダブルワークの場合の扶養と年収制限
質問者の方のようにダブルワークで週20時間未満の場合、各職場の給与額が扶養に関わる収入基準に影響を及ぼします。現在、年収130万円以下であれば、社会保険の扶養対象に入れますが、いずれかの職場での年収が超えた場合や、収入の合計が基準を超える場合は扶養から外れることになります。
まとめ：年収制限の変更で選択肢が広がる
「103万円の壁」が「178万円」に引き上げられることで、所得税の扶養控除が受けられる年収制限が緩和される可能性が出てきました。ただし、社会保険の「130万円の壁」については影響がないため、扶養に入る条件はそのままです。収入の増加が家計にどう影響するかを考慮しつつ、自身の働き方を見直してみると良いでしょう。
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