高校生バイトの扶養内103万円・106万円の壁とは?月収オーバーの影響と注意点を解説

社会保険

高校生でもバイトで収入が増えてくると「扶養内で働きたいけど、月収が高いとダメなの?」という疑問を持つことがあります。特に、年末までに収入を調整して106万円以下に収めようとすると、一部の月で月収が103,333円を超えることもあるでしょう。今回はそんなケースに関して、扶養から外れるリスクや注意すべきポイントをわかりやすく解説します。

そもそも「扶養内」とは?2つの扶養に注意

扶養には主に2種類があります。ひとつは所得税の「税法上の扶養」、もうひとつは健康保険の「社会保険上の扶養」です。

  • 税法上の扶養:年間所得が48万円(=給与収入103万円)以下であること。
  • 社会保険上の扶養:年間収入が130万円未満で、かつ被扶養者として認められる条件を満たすこと。

高校生が気にするべきは主に「税法上の扶養」です。保護者の所得税控除に関わるため、子どもの収入が103万円を超えると控除が受けられなくなります。

106万円の壁とは何か?

実は「106万円の壁」というのは、一部の企業で社会保険加入が義務になる基準です。以下の5つの条件を全て満たすと、社会保険に強制加入となります。

  • 週の労働時間が20時間以上
  • 月額賃金が88,000円以上(年収約106万円以上)
  • 雇用期間が2ヶ月を超える見込み
  • 学生ではない
  • 勤務先の従業員数が101人以上(2024年10月からは51人以上)

つまり、高校生のうちは「学生」であるため、基本的にはこの106万円ルールは適用されません。したがって、たとえ年収が106万円近くになっても社会保険の強制加入になる可能性は非常に低いです。

月収が103,333円を超えても扶養から外れる?

税法上の扶養(親の扶養控除)では、「年間所得」が基準になります。月ごとの収入は関係なく、あくまで「1月1日〜12月31日までに受け取った合計給与」が103万円以下であれば、扶養の対象となります。

したがって、1ヶ月だけ10万円を超えても、年間で103万円を超えなければ扶養から外れることはありません。月収の変動は問題ではないということです。

バイト収入の管理方法と注意点

扶養内に収めるためには、以下のような工夫が有効です。

  • 年間のシフト収入をあらかじめ計算し、月ごとの目安を出しておく。
  • 11月〜12月は繁忙期でシフトが増えがちなので、事前に調整する。
  • 手取りではなく「源泉徴収票の支払金額(総支給額)」ベースで判断する。

なお、「1月に働いた分が2月支払い」など、給与の支払日で判定されるため、年末の勤務は特に注意が必要です。

まとめ

高校生が扶養内でバイトをする際、月収が一時的に103,333円を超えても、年間合計が103万円以下であれば、親の扶養から外れることはありません。また、学生である限り、106万円を超えても社会保険に強制加入されることも基本的にはありません。

安心して働くためには、年収管理をしっかり行い、疑問があれば早めに学校や保護者、または税理士や社労士に相談しておくとよいでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました