中学生になると、自分のお金で好きなものを買う楽しさを覚える一方で、限られたお小遣いの中でやりくりする難しさにも直面します。特に音楽や読書など心を豊かにしてくれる趣味にお金を使いたいけれど、将来のための貯金も気になる…。そんな悩みを抱える中学生に向けて、今回は上手なお金の使い方と心の整理法について解説します。
「赤字」は悪いこと?収支バランスの考え方
月の支出が収入を超える、いわゆる「赤字」は、単純に悪いことではありません。大切なのは、その支出が「価値のある投資」かどうかという視点です。本や音楽などの心の栄養は、自分の成長を支える大切な支出です。
例えば、ある中学生は毎月2,000円のお小遣いを受け取りながら、本に3,000円、音楽サブスクに500円などで赤字になっていましたが、買った本の感想をノートにまとめたり、音楽を聴きながら勉強することで結果的に成績がアップしました。
「使う」と「貯める」を同時に叶えるルール作り
おすすめは「使う用」「貯める用」「緊急用」の3つの予算を作る方法です。たとえば月2,000円のお小遣いがあるなら。
- 使う用:1,000円(趣味など)
- 貯める用:800円(将来の大きな買い物)
- 緊急用:200円(急な出費)
これにより、支出の中にもしっかり貯金の意識を組み込むことができます。余ったら次月に繰り越すことで、赤字対策にもつながります。
「欲しい気持ち」に向き合うための判断ポイント
欲しいけど本当に必要か迷ったときは、以下の3つの質問を自分にしてみてください。
- 1週間後も「欲しい」と思っている?
- そのモノを買ったあと、どんなふうに使う?
- 同じ金額でもっと満足できる使い道はない?
「衝動買い」と「納得買い」は似て非なるものです。後悔しない買い物は、自分がしっかり納得して決めた買い物であることが多いです。
将来の収入アップを見据えてどう備える?
高校生になってお小遣いが1万円に増えるという予定があるなら、今は“将来の使い道”のリストアップ期間にするのも一つの方法です。
「あと○ヶ月で△△が買える」「今は我慢してその時に買おう」という考え方をすることで、目的を持ったお金の使い方が身につきます。
お金との付き合い方を学べるおすすめ書籍・ツール
中学生にもわかりやすくお金について学べる本として、以下のような書籍があります。
- 『マンガでわかる10代からのマネー入門』(KADOKAWA)
- 『こどもお金の学校』(ダイヤモンド社)
また、「おこづかい帳」アプリなどを使って支出記録をつけると、見える化が進み、無駄遣いも自然と減ります。
まとめ:お金は“自分を成長させるツール”
今のあなたのように「このままでいいのか?」と真剣に考えることこそ、立派な金銭感覚の第一歩です。支出に意味があると感じていて、かつ計画的であれば、赤字の月があっても心配ありません。
お金は未来の自分のために使うツール。使うことも、貯めることも、どちらも正解。そのバランスを自分で見つける力が、これからの人生で大きな財産になるはずです。
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