結婚後の夫婦の家計管理:妻の給料を管理するのは普通?それともモラハラ?

家計、節約

結婚後の家計のあり方には、明確な正解があるわけではありませんが、両者の合意と信頼が何よりも重要です。しかし中には、配偶者の給与を一方的に管理しようとするケースも見られ、そこに違和感や不満を感じる人も少なくありません。今回は「妻の給料を夫が管理するのは一般的なのか?」「それはモラハラにあたるのか?」という観点から詳しく解説します。

夫婦のお金の管理方法は多様に存在する

近年では、夫婦共働きが一般的になりつつあり、お金の管理方法も多様化しています。大きく分けると以下のようなパターンがあります。

  • どちらか一方が全体を管理し、相手にお小遣いを渡す方式
  • 生活費を折半し、それぞれの収入の残りは自由に使う方式
  • 共同口座を設け、一定額ずつを拠出して生活費とする方式

夫が妻の給料をすべて管理し、妻にお小遣いだけを渡すという方式は、決して一般的とは言えませんが、夫婦の合意があるなら成り立ちます。

妻の給料を夫が管理するのは違法ではないが注意が必要

法的には、夫婦間での収入の管理方法に明確な決まりはなく、どちらが家計を管理しても問題ありません。ただし、それが一方的な命令であったり、妻の意向を無視している場合は、経済的な支配=モラルハラスメント(モラハラ)とみなされる可能性があります。

実際、DV防止法の一環として「経済的DV」という概念もあり、「自由にお金を使えない」「一方的に収入を取り上げられる」といった状況が該当します。

夫婦間の金銭トラブルでよくある実例

ある共働き夫婦では、妻が自分の給料を自由に使いたいと主張する一方、夫は「家計の管理は男がやるべき」として一切の管理を譲らず、次第に夫婦間に大きな溝が生まれたそうです。

最終的には夫婦関係調整調停(家庭裁判所)に持ち込まれ、家計管理を共同で行うという条件で関係修復が図られたという事例もあります。

お金の管理は話し合いが不可欠

大切なのは「どちらが稼いでいるか」ではなく、「どちらが家計をうまく管理できるか」「どんな方法が双方にとってストレスなく続けられるか」です。

一度きちんと話し合いを設け、お互いの収入・支出・貯蓄・将来設計を見直しながら、納得のいく形を探すことが必要です。家計簿アプリや共有スプレッドシートなどのツールを使うのも効果的です。

対等な関係を築くための心構え

結婚生活では、精神的にも経済的にも「お互いが対等」であることが不可欠です。お金の管理が一方に偏っている場合、「自分は稼いでいるから支配できる」という歪んだ意識を助長してしまうことも。

共に働いて共に生きるパートナーとして、収入の所有権を明確にし、適切な管理方法を話し合う姿勢こそが健全な夫婦関係の礎です。

まとめ:給料の管理は合意がすべて。押し付けられているなら一度立ち止まって

妻の給料を一方的に夫が管理するという状況は、双方の同意がない限り、問題を生む可能性があります。話し合いの余地がない、支配的な態度がある場合には、家庭内モラハラや経済的DVとして対応を考える必要もあります。

納得できない状況であれば、夫婦カウンセリングや家庭裁判所の相談窓口の利用も検討しながら、安心して生活できる方法を模索しましょう。

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