「手渡しのバイトはバレないから扶養も大丈夫」といった噂を耳にしたことがあるかもしれません。しかし、実際にはそれほど単純な話ではありません。本記事では、税務署にバレる可能性や、バレる仕組み、扶養への影響、そしてリスクを避けるための方法を解説します。
そもそも手渡しバイトはバレないのか?
手渡しのアルバイトは、給与が銀行口座を介さず、源泉徴収票も発行されないことが多いため、表面上は税務署に把握されにくいのが実情です。しかし「絶対にバレない」というわけではありません。
たとえば、雇用主が税務署に対して経費処理する際に「誰にいくら支払ったか」を記載していた場合、それをもとに調査が入る可能性があります。また、税務署は不定期に個人への調査(所得税の申告漏れなど)を行っているため、意図せずバレることもあります。
税務署がバレる仕組みとは?
税務署がバレる理由にはいくつかの典型例があります。
- 事業主が支払いを経費計上し、支払先を明示している
- 銀行口座への送金が一部でも記録されている
- 住民税の徴収額と申告内容の整合性が取れない
- 本人や家族の通報
特に副業禁止の会社に勤務している場合、住民税額の変化により会社側に発覚し、そこから芋づる式に税務署へつながることもあります。
扶養に入っている場合のリスク
扶養控除の対象となるには、年間の合計所得が48万円以下(給与収入ベースで103万円以下)である必要があります。手渡しバイトであっても、この金額を超えていれば扶養から外れる可能性があります。
仮にバレた場合、所得税・住民税の追徴課税に加え、扶養控除の取り消し、社会保険料の徴収対象になることも考えられます。
バレないための対策はあるのか?
脱税や未申告は違法ですので「バレない方法を教える」ことはできませんが、正しい知識を持って節税することは可能です。以下のような対策が有効です。
- 一定以下の収入で抑える(年間48万円以下)
- 確定申告で正しく申告し、控除を活用する
- 親の扶養に入っている場合は、扶養の範囲内で調整
「バレない」ことよりも「合法的に処理する」ことの方が、将来のトラブルを避ける意味で重要です。
実際にバレた事例とその影響
たとえば、ライブスタッフや飲食業などで手渡し給料をもらっていた人が、雇用主の帳簿から税務署にバレたケースがあります。数年間の未申告が発覚し、延滞税と加算税が課されたという実例も報告されています。
特に「調査対象地域のランダム選定」でたまたま引っかかったり、マイナンバー制度によって収入が照合されるようになった現在では、昔よりも格段にバレやすくなっています。
まとめ:手渡しバイトでも油断禁物、扶養と税の知識を持って行動を
たとえ手渡しのバイトであっても、税務署に把握されるリスクは常にあります。特に年間の収入が扶養の範囲を超える場合は、正確な申告と適切な処理が必要です。
一時的な収入でも油断せず、将来的な信用や法的リスクを考慮して、合法かつ慎重な対応を心がけましょう。
コメント