エステや美容クリニックの契約では、頭金を支払ったのにローン残高が全額になっている、というトラブルが稀に発生します。この記事では、頭金がどのように扱われるべきか、そして反映されていない場合の確認方法を詳しく解説します。
頭金とローンの基本的な関係
エステなどでローン契約を行う際、多くの場合は「商品価格=ローン金額+頭金」で構成されています。たとえば、契約金額が30万円で5万円の頭金を支払った場合、本来はローン会社に渡る金額は25万円となるのが一般的です。
この場合、ローン契約時には「25万円」がローン会社に請求され、頭金分はサロン側で直接受け取っているため、ローン会社のサイトで確認できる残高はあくまで「契約したローン金額」です。
ローン残高に頭金が反映されない理由
多くのローン会社のシステムでは、頭金は表示上に反映されず、ローン契約金額は頭金分を差し引いた額で初期設定されます。そのため、もし「ローン残高=30万円」となっている場合、本来であれば頭金は反映されていない=契約時に差し引かれていない可能性があります。
このような場合、以下のような原因が考えられます。
- サロン側がローン契約金額を頭金込みで申請した
- 頭金は別途処理とされており、ローンとは別会計扱い
- そもそも頭金として処理されていない(前受金や手付金扱い)
契約書の確認と情報整理が重要
本来であれば、契約書に「頭金5万円を支払ったこと」「ローン金額は差し引かれた金額になっていること」が明記されているはずです。契約書を紛失してしまった場合は、以下の手順で確認しましょう。
- サロンへ連絡し、契約内容の控えや領収書の再発行を依頼
- ローン会社へ連絡し、契約時の申請内容を確認(電話でも可)
- 支払い時のレシートや銀行の振込明細などの証拠を探す
これにより、頭金が正しく処理されていたかの裏付けが可能になります。
頭金がなかったことにされるケースはあるのか?
意図的でない限り、頭金が「なかったことにされる」ことは法的にはありえません。ただし、口頭のみで処理されたり、サロン側がミスで処理を忘れていたり、悪質な場合は意図的に無視されている可能性もゼロではありません。
過去には、エステサロンや脱毛クリニックなどで「頭金は一部手付金として預かっただけ」という主張がなされ、返金を巡ってトラブルになる事例も存在します。
万が一トラブルが解決しない場合の対応
以下のようなステップで対応を検討しましょう。
- 消費生活センター(国民生活センター)への相談
- クレジットカードやローン会社への異議申し立て(チャージバック)
- 内容証明郵便で正式な返金請求書を送付
これらを行うことで、正当な権利の行使が可能となります。
まとめ:まずはサロンとローン会社への確認から
頭金を支払ったのにローン残高が減っていないという場合、契約時の処理がどうなっていたかを確認することが第一です。契約書がない場合でも、サロンやローン会社に問い合わせれば記録が残っているはずです。早めの確認が、今後のトラブル防止に繋がります。
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