旦那様が60代で定年退職され、奥様が40代障害者専業主婦というご家庭では、非課税世帯になると税制や手当の影響も大きく、働くか働かないか悩む方も多いと思います。本記事では「節税重視か」「無理なく少額収入か」「手当に影響するか」などを整理しつつ、現実的な選択肢をわかりやすく解説します。
① 非課税のメリットとデメリット
非課税世帯になると市県民税や所得税が免除されます。また、医療費や保育料などの軽減や免除制度の対象にもなりやすくなります。
その反面、収入が増えることで非課税世帯から外れ、税金だけでなく支援制度の適用外になる可能性もあり、「働きすぎ」が逆に家計負担になるケースもあります。
② 夫婦で働くとどうなる?収入レベル別シミュレーション
例えば、旦那様が60歳代前半、年金年間200万円受給とし、バイトで月5万円(月60万円/年)を加えた場合。
収入項目 | 年間収入 | 税・社会保険 |
---|---|---|
年金 | 200万円 | 非課税 |
バイト収入 | 60万円 | 所得税+住民税発生(≒5~6万円) |
※住民税の非課税限度額は自治体により異なりますが、妻が障害者控除申請で夫の扶養にも入れば、収入60万円程度では非課税範囲内の場合もあります。
③ 障害者控除や配偶者控除の活用
障害者控除(年27万円控除)は所得税・住民税の負担を減らす強力な制度です。
また、配偶者控除・配偶者特別控除を組み合わせることで、妻の収入が一定以下なら、夫の税制面での損失を抑えられる可能性があります。
④ 働き損にならない条件とは?
小規模な収入(月5万~10万円程度)であれば、税金負担<収入>となり、トータルでプラスになりやすいです。
例えば月5万円の収入なら年間60万円。税負担5万円、実受取55万円。体力・健康に無理なく働けるなら、家計支援として価値があります。
⑤ 働くかどうかを考えるチェックポイント
- 税・自治体の非課税ライン:お住まいの市町村の基準を確認。
- 医療・福祉支援への影響:収入増で支援から外れないか。
- 健康・生活負担とのバランス:持病がある中で無理しすぎない程度。
- 年金や障害者控除との調整:控除活用で手取りアップ可能。
まとめ:選択肢ごとのメリット・デメリット整理
働かず非課税のまま生活する場合:税負担が少なく制度面で安心。ただ生活費の余裕は限られがち。
バイトで少額収入を追加する場合:税負担が一部発生する可能性ありつつも、家計に役立つ現実的な選択肢。支援対象の継続にも注意が必要。
どちらが良いかは、ご家庭の支出状況・健康状態・自治体制度・控除の使い方をしっかり確認した上で、「小さく試してみる」アプローチが最も現実的です。
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