国民健康保険の保険料が高いと感じたら?年収・時期・仕組みから読み解く正しい理解と対策

国民健康保険

無職になって初めて国民健康保険に加入し、その保険料に驚いたという方は少なくありません。特に前年の年収が影響するため「収入がないのに高い」と感じるケースもあります。本記事では、保険料の仕組みや納付時期、そして見直しや軽減の方法について詳しく解説します。

国民健康保険の保険料はどう決まる?

国民健康保険の保険料は、前年の所得をもとに計算されるのが基本です。つまり、たとえ現在が無職で収入がなくても、前年の年収が高ければそれに応じた保険料が課されます。

例えば、前年の年収が300万円であれば、多くの自治体で保険料が年間30万円前後になることも珍しくありません。月割で3万円前後というのはそのためです。

4月・5月は保険料がかからないのはなぜ?

市区町村によって若干異なりますが、国民健康保険料の納付は通常6月から翌年3月の10回に分けて請求されます。これは前年分の所得データが税務署から自治体に届き、計算・通知されるまでに時間がかかるためです。

6月から始まる納付には、4月・5月分の保険料も含まれています。そのため、「最初に届いた納付書が高く感じる」というのは自然なことです。

確定申告で戻ってくる?それとも軽減される?

国民健康保険料は、確定申告で還付されることは基本的にありません。ただし、以下のような条件に当てはまる場合は、「保険料の減免申請」や「非自発的離職者軽減」などの制度を利用できる可能性があります。

  • 退職理由が会社都合(倒産・解雇など)
  • 災害や大幅な収入減などによる生活困窮

たとえば、会社都合退職の場合、前年の所得を100分の30に換算して保険料が再計算される軽減制度が使える可能性があります。詳しくは自治体の国保課に問い合わせましょう。

保険料が高すぎると感じたときの対処法

保険料が「高すぎる」と感じた場合、すぐにできる行動は以下の通りです。

  • 確定申告で控除の申請を見直す(医療費控除・社会保険料控除など)
  • 自治体に減免制度の対象か確認する
  • 支払いが困難な場合、分割納付などの相談を行う

また、無職期間が続く場合は、翌年以降の保険料が下がる可能性がありますので、翌年度の通知書も確認しましょう。

実際の通知書の見方と注意点

市役所から届く保険料の納付書には、年額・月額・算定の根拠が書かれています。「4月〜3月のうち、6月〜3月に10回で支払う」といったスケジュールになっていることが多いです。

例として、6月に届いた納付書の内容が次のようであれば。

  • 年間保険料:32万円
  • 月額:32,000円(10ヶ月分で納付)

この中に4・5月分も含まれているため、あえて請求がないように見えるだけです。

まとめ:焦らず制度を正しく理解しよう

初めての国民健康保険加入は戸惑いが多いものですが、「前年の所得で計算される」「納付は6月から始まる」「減免制度がある」という点を押さえておけば安心です。

保険料が高すぎると感じたら、まずは自治体に相談しましょう。今後の収入状況や生活に応じて、最適な支払い方法や軽減策を提案してくれるはずです。

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