入籍後に退職する場合の健康保険・年金などの名義変更と手続きタイミングのポイント

結婚や入籍を機に退職を予定している方にとって、健康保険や年金などの公的手続きのタイミングは悩ましい問題です。特に入籍と退職の時期が近い場合、どちらが手続きを行うべきか迷うことも少なくありません。この記事では、在職中と退職後で異なる名義変更や必要な手続きをわかりやすく解説します。

入籍後に必要な主な手続き一覧

入籍後に必要となる主な公的手続きには以下のようなものがあります。

この中でも、会社員として在職中であれば、健康保険や厚生年金の変更手続きは基本的に会社が行います。

健康保険や厚生年金は、在職中であれば会社が手続きを代行します。入籍が退職前であれば、その情報を会社に報告し、会社経由で変更処理を行ってもらうのが原則です。

例えば、6月7日に入籍し、6月10日で退職する場合は、有給中であっても「在職中」とみなされるため、6月7日時点での名義変更は会社に申し出る必要があります。

一方、退職後に名義変更を行う場合は、すべて自分で市区町村や年金事務所に手続きに行く必要があるため、手間がかかります。

退職前の有給消化期間中でも、法律上は雇用関係が続いているため「在職中」となります。そのため、この期間に行う名義変更などの社会保険の手続きも、基本的には会社を通じて行う必要があります。

たとえば、5月20日から有給を取り、6月10日が退職日で、6月7日に入籍した場合、6月7日はまだ在職中となるため、名義変更は会社に依頼する形となります。

退職日直前や直後に名義が変わる場合は、どちらのタイミングで手続きを行うべきか迷うことがあります。原則として、変更が発生した日（この場合は入籍日）に在職中であれば、会社に速やかに報告し、必要書類を提出するようにしましょう。

会社に手続きの可否を確認し、間に合わない場合は退職後に自分で手続きする準備をしておくと安心です。特に扶養に入るかどうかなどによっても手続きが変わることがあるため、事前確認が重要です。

退職後に名義変更が必要な場合、自分で市区町村役所や年金事務所に出向く必要があります。たとえば、国民健康保険に加入する場合や、配偶者の扶養に入る場合などは、それぞれ手続きが異なります。

この際には、戸籍謄本やマイナンバーカード、本人確認書類、婚姻届受理証明書などが必要になる場合があるため、事前に必要書類を調べて準備しておくことが重要です。

入籍と退職の時期が近い場合でも、有給中であれば在職中として扱われるため、健康保険や年金の名義変更は会社を通じて行うのが原則です。入籍したことを速やかに会社に伝え、必要書類の提出を忘れずに行いましょう。

退職後に自分で手続きをする場合には、各機関での申請が必要になるため、準備と確認を入念に行うことが大切です。スムーズな名義変更のために、タイミングと申告のポイントを押さえておきましょう。