年金保険を選ぶ際に、「有期年金」と「確定年金」の違いを理解することは非常に重要です。特に、受給中に死亡した場合の取り扱いや、遺族の受取可否は将来の生活設計に大きく関わります。この記事では、それぞれの特徴と選択時のポイントを解説します。
有期年金とは?
有期年金とは、一定期間(例:15年間)にわたって年金を受け取る形式で、受給者がその期間中に死亡した場合、残りの年金は受け取れなくなる仕組みです。
このタイプは、受給者が長生きすればするほど総額が多くなるという特徴があります。一方で、受給期間中に亡くなると、遺族に対する保障はありません。
確定年金とは?
確定年金は、有期年金と同じく一定期間受け取る方式ですが、受給者が期間中に亡くなっても、残りの年金は遺族などの指定受取人に支払われます。
そのため、「最低◯年は確実に受け取れる」という保証があり、死亡リスクに備えたい人にとっては安心感のある選択肢です。
有期年金を選ぶメリット
一見すると確定年金の方が有利に見えるかもしれませんが、有期年金には以下のようなメリットがあります。
- 月々の年金額が確定年金より高めに設定される傾向
- 受給開始年齢や健康状態に応じて柔軟な設計が可能
- 長生きすれば総受取額が大きくなる
例:60歳から15年間の有期年金に加入した場合、毎月の受取額が確定年金より1万円以上高いケースもあります。
確定年金が向いている人とは?
一方で、確定年金を選ぶべき人の特徴は以下のとおりです。
- 家族や配偶者に確実に年金を残したい
- 突然の死亡リスクが心配
- 「もったいない」と感じたくない
特に、配偶者に経済的負担をかけたくないと考える人には、確定年金の方が心理的安心感があります。
変更するタイミングと注意点
年金の種類を変更できるのは、通常「受給開始前まで」です。変更の可否や手続きの期限は保険会社ごとに異なるため、金融庁などの情報や担当の保険会社窓口に確認することが重要です。
また、変更後の年金額や支払い期間の再計算が行われるため、見直し後の条件を必ず比較検討してください。
まとめ:家族の生活設計に合わせた選択を
有期年金は「受給者本人の生活を重視」、確定年金は「遺族にも配慮した保障」といった違いがあります。どちらが良いかは一概に言えませんが、「自分が長生きするか」「遺族に年金を残したいか」という視点で選択するとよいでしょう。
大きな金額の動く契約ですので、迷った場合はファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することもおすすめします。
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