任意整理を経験した後にマイホームの購入を考えた場合、住宅ローンの審査に通るかどうかは多くの方が気になるポイントです。特にペアローンを組む場合は、両名の信用情報が審査に影響するため慎重な判断が求められます。今回は、任意整理を経験したご家庭が住宅ローンを検討する際に気をつけるべきポイントや審査の実態について解説します。
任意整理の記録はいつまで信用情報に残る?
任意整理をすると、その情報は「信用情報機関」に登録され、一般的に完済から5年間は記録が残ります。この期間中は「事故情報(いわゆるブラックリスト)」として扱われることがあり、金融機関の審査で不利になる可能性があります。
ただし、すべての金融機関が一律の基準を設けているわけではなく、社内基準や過去の信用実績などによっては例外的に通る場合もあります。
実際にローン審査に通った事例もある
任意整理後でも、ディーラーローンやクレジットカードの審査に通過した例は少なくありません。信用情報に事故歴がある状態でも、一定の条件下で審査に通る可能性があることを意味します。
たとえば、完済後しばらく経過していることや、安定した職に就いていること、そして収入が安定していることなどが審査通過の後押しになる場合があります。
ペアローンの場合の審査の見られ方
ペアローンを利用する場合、金融機関は申込者・連帯債務者の両方の信用情報を審査します。つまり、どちらかに問題がある場合は審査落ちする可能性が高くなります。
しかし、任意整理後に完済していること、さらに数年が経過していれば、柔軟な対応を取る銀行も存在します。フラット35などの一部住宅ローンでは、過去の事故情報を重視しすぎない傾向もあります。
勤務先の銀行でのローン申込は有利か?
勤務先の銀行で住宅ローンを申し込む場合、一般的には「社内評価」や「勤続年数」「人柄」なども加味され、柔軟に対応してくれる可能性があります。
とはいえ、個人の信用情報は必ず確認されるため、任意整理の事実を把握されることは避けられません。ただ、誠実に完済し、その後もクレジットカードやローン返済などに延滞がなければ、審査通過のチャンスはあります。
住宅ローン審査を成功させるためのポイント
- 過去の延滞や事故情報を正確に把握する(信用情報はCICやJICCで開示可能)
- 返済能力を示す安定した収入と職歴がある
- 可能なら配偶者名義でローンを組む(ただし補助の関係でペアが必須な場合は要検討)
- 地元密着型の信用金庫・地方銀行なども選択肢に入れる
特に地銀や信用金庫などは柔軟な対応をしてくれる場合もあり、過去に任意整理をした方でも融資を受けられたという例は複数あります。
まとめ:諦めずに複数の選択肢を検討しよう
任意整理後でも住宅ローンの審査に通る可能性はあります。ペアローンを検討する場合は、配偶者の信用情報も加味されるため不安要素にはなりますが、完済から時間が経っていて、安定した収入や職があるなら審査通過のチャンスもあります。自分の銀行に相談するのもひとつの手ですし、信用情報の確認や他の金融機関も視野に入れて慎重に進めましょう。
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