通帳に記載された残高と、スマートフォンのアプリやネットバンキングで確認できる残高が大きく異なると、不安に感じる方も多いはずです。特に金額差が数十万円ともなると、「不正利用では?」と疑ってしまうのも無理はありません。この記事では、三菱UFJ銀行を例に、こうした残高の食い違いが起こる仕組みや、確認方法、対応のポイントについて解説します。
通帳の残高は「記帳時点」の情報
まず押さえておくべき点は、通帳に記載されている残高は「最後に記帳した時点」の情報だということです。つまり、3月末に記帳したままであれば、その時点の残高が反映されたままになります。
たとえば、4月以降にATMから引き出したり、クレジットカードの引き落としがあっても、それらは通帳に記帳しない限り反映されません。そのため、実際の残高(=現在の利用可能額)とはズレが生じてしまいます。
アプリの残高は「リアルタイム情報」
一方、スマートフォンアプリやオンラインバンキングで表示される残高は、原則としてリアルタイムの金額です。最新の入出金が即座に反映されるため、通帳とは異なり、「今の正しい残高」がわかります。
したがって、通帳とアプリの残高が違うという場合、ほとんどは記帳が追いついていないだけで、不正やバグではないケースがほとんどです。
差額が大きいときの主な原因
30万円以上のズレがあると心配になるかもしれませんが、以下のような原因が考えられます。
- ATMから何度か引き出していた(引き出し履歴を忘れていた)
- クレジットカードの引き落としが複数回あった
- 公共料金や定期支払いが発生していた
- 家族や自動引き落としによる送金
また、アプリで出金履歴や入金履歴を時系列で確認することで、実際にどのような取引があったのか簡単に把握できます。
不正利用が心配なときの対処法
「引き出した記憶がない」「家族も触っていない」「定期引き落としもない」という場合には、不正利用の可能性を念のため疑ってみる必要があります。対応手順は以下の通りです。
- まずアプリで明細を確認し、不審な取引がないか確認
- 心当たりのない出金があれば、三菱UFJ銀行の問い合わせ窓口へ連絡
- カードや通帳の盗難が疑われる場合は、速やかにカード停止や口座凍結の対応を取る
三菱UFJ銀行では、万が一不正が発覚した場合、条件に応じて補償制度も用意されていますので、安心して相談してください。
明細のチェックと記帳はこまめに
残高の把握や資金管理を正確に行うためには、通帳の記帳とアプリの明細チェックを定期的に行うことが重要です。特に通帳派の方は、長期間記帳せずにいると「見かけの残高」がズレたままになってしまいます。
ATMの記帳機能を使えばすぐに更新できますし、アプリと併用すれば手間もかかりません。
まとめ
通帳とアプリの残高のズレは、記帳のタイミングとリアルタイム性の違いによって生じます。驚くような差額が出ていても、落ち着いて入出金履歴を確認することで大抵は解決します。以下のポイントを意識しておきましょう。
- 通帳は記帳しないと最新状態にならない
- アプリの残高が現在の正確な金額
- 不正利用が疑われるときは、履歴確認と銀行への相談を
安心して資金を管理するためにも、通帳とアプリの使い分けを上手に活用していきましょう。
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