少食は本当にお得？食費と健康、そして生活のリアルなバランスとは

「少食な人は食費がかからなくて羨ましい」という声をよく耳にします。確かに、食べる量が少なければその分支出も減ると思いがちですが、果たして本当にそれだけで済む話なのでしょうか？この記事では、少食の人の生活の実態やメリット・デメリットを深掘りしていきます。

少食＝食費が安いというのは本当？

まず結論から言うと、食べる量が少なければ食費は基本的に安くなる傾向があります。たとえば、1日3食しっかり食べる人に比べて、2食程度に抑える人は単純に食材の購入量も少なく済みます。

しかし、少食な人はその分「質」にこだわる傾向もあります。栄養バランスを考えて高品質な食材やサプリメントを選ぶことがあり、結果的にコストが抑えられていないケースもあります。

少食には様々な健康効果があるとされており、胃腸への負担が少なく、肥満予防や血糖値の安定に寄与する場合もあります。また、空腹状態を維持することで「オートファジー」と呼ばれる細胞の自己修復機能が活性化するとも言われています。

実際に、1日2食や間欠的断食（16時間断食）を生活に取り入れて健康状態が改善したという声も少なくありません。

ただし、少食には注意点もあります。摂取カロリーや栄養素が足りなくなると、体力低下や肌荒れ、集中力の低下などが起こることも。

特に忙しい現代人は食事のタイミングが不規則になりがちなので、意識的に栄養バランスの取れた食事を心がける必要があります。野菜、たんぱく質、炭水化物、脂質などをバランスよく摂ることが重要です。

たとえば、20代女性Aさんは1日2食で朝はスムージーとナッツ、夜はサラダと鶏むね肉中心の食事で済ませており、1か月の食費は約15,000円。これに対して、外食を頻繁に利用するBさんは1日3食で月35,000円以上かかっています。

ただしAさんは、健康維持のために月5,000円ほどのサプリメントを併用しています。つまり、少食＝無条件に節約というわけではなく、生活スタイル全体での判断が必要です。

少食なのに意外と出費がかさむ人もいます。たとえば、毎食UberEatsでオーダーする、オーガニック食材を多用する、高額なプロテインを使っている、などの場合です。

また、少食によって体調を崩し、医療費やサプリ代がかかってしまうという本末転倒なケースも見られます。

「少食＝食費がかからず羨ましい」という印象は一理ありますが、実際には工夫や意識によってメリットにもデメリットにもなり得ます。重要なのは食べる量だけでなく、何をどう食べるか。コストだけでなく健康にも目を向けて、バランスの良い生活を心がけることが大切です。

少食に憧れている方も、いきなり真似するのではなく、自分の体や生活に合った方法を見つけることをおすすめします。