同人活動やクリエイター活動を通じて、BOOTHなどのプラットフォームから売上金をPayPalで受け取るという人も増えています。この記事では、PayPalでの売上金の受け取りからVimeoやSteamなどでの使用時における本人確認の必要性や、税務上の注意点(確定申告など)について解説します。
PayPalで売上金を受け取る際に本人確認は必要?
PayPalは日本国内の利用者に対して、本人確認(KYC:Know Your Customer)を段階的に求めています。売上金を受け取るためには、一定額を超えると本人確認手続きが必須となります。
具体的には、年間の受取額が10万円を超えるか、もしくはアカウントの利用状況に応じてPayPal側から本人確認の案内が届く場合があります。売上金が3〜8万円程度で、PayPal残高をVimeoやSteamなどの支払いに充てるだけであれば、本人確認が求められないこともありますが、PayPal側の判断で制限がかかる可能性もあるため、事前に本人確認を済ませておくのが安全です。
PayPal残高をオンライン決済に使うだけなら制限は少ない
BOOTHの売上をPayPalにチャージし、そのままPayPal残高を使って支払い(VimeoやSteamなど)をするだけなら、銀行出金や送金のような「外部への現金移動」ではないため、厳密な本人確認は不要なケースがほとんどです。
ただし、アカウントの種類や過去の取引履歴によっては、「残高の使用」でも制限が出ることがあります。アカウントに制限がかかると、支払いそのものができなくなるため、本人確認を事前に済ませておくことで将来のリスクを減らせます。
確定申告は必要?年間収入額と課税の基準
BOOTHで得た売上が年間3〜8万円ということですが、これは所得税の課税対象になるかが気になるところでしょう。まず原則として、所得(売上ではなく経費を差し引いた利益)が年間20万円を超える場合には、確定申告が必要となります。
たとえば、売上が8万円で、そのうち印刷費や送料などに5万円かかっていれば、所得は3万円。これが20万円未満であれば、確定申告は原則不要です。ただし、住民税や扶養控除の関係で自治体に申告が必要になるケースもあるので、念のためお住まいの市区町村の窓口で確認しましょう。
BOOTHからPayPalへの売上入金で気をつけたいこと
BOOTHからPayPalへの売上金の送金は、受取側のPayPalアカウントが正しく設定されていればスムーズに行えます。ただし、以下の点には注意が必要です。
- PayPalに登録されているメールアドレスが正しいか
- PayPalアカウントが受取制限(未認証やアカウント制限)されていないか
- 為替レートや手数料が引かれる場合がある
アカウント設定や受取状況に問題があると、BOOTH側からの送金が失敗することもあるため、事前にPayPalアカウントの状態をチェックしておきましょう。
本人確認を済ませるメリットとは?
PayPalで本人確認を済ませることで以下のようなメリットがあります。
- 残高の使用制限解除
- 出金や受取制限の解除
- 取引上限の拡張
VimeoやSteamなどのオンラインサービスでは、PayPalを通じた継続課金や購入手続きがスムーズに行えるようになります。また、アカウントが制限されてからの本人確認は、対応に数日〜1週間以上かかることもあるため、早めの対応が安心です。
まとめ:少額でも確認と準備を怠らないのが安心
年間数万円の売上であっても、PayPalを経由する以上、本人確認や税務上の扱いには一定の理解が必要です。本人確認は任意であっても、将来的なトラブルを避けるためには早めの認証をおすすめします。
また、確定申告は利益が20万円を超えなければ原則不要ですが、住民税などの対応が必要なこともあるため、お住まいの自治体に一度確認しておくと安心です。
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