モバイルICOCAの導入により、交通系ICカードの利便性はさらに向上していますが、カードからスマートフォンへ移行した際の挙動や、使えなくなる機能について不安を感じる方も多いようです。この記事では、モバイルICOCAに登録した後の物理カードICOCAの利用可否やチャージに関する疑問を解消します。
モバイルICOCAに登録するとカードICOCAはどうなる?
モバイルICOCAへカードを移行登録した時点で、カードICOCAは利用停止状態になります。これは、1枚のICOCAアカウントを複数端末で同時に使用できない仕様によるものです。
実際に、ICOCA公式でも「カードの情報はモバイルICOCAに移行され、元のカードは使用できません」と明記されています。そのため、カードを駅の改札で使うことも、現金チャージ機でチャージすることもできません。
モバイルICOCAに移行した後のチャージ方法
モバイルICOCAを使う場合、チャージはスマートフォン上で完結できます。以下のような方法が可能です。
- Apple PayやGoogle Pay経由でのチャージ
- 銀行口座・クレジットカードからのチャージ
- ICOCAアプリ経由でのオートチャージ設定(エリアや端末条件あり)
そのため、駅の券売機で現金チャージを行う必要は基本的になく、むしろスマホでのチャージの方が便利なケースが多いです。
スマホのセキュリティ設定と利用制限
モバイルICOCAをApple Payなどで利用する場合、Face ID・Touch ID・パスコードの設定が必須です。これはセキュリティ保護の観点からAppleが義務づけている仕様で、設定を解除するとウォレットでの利用が制限される場合があります。
一時的にパスコードを解除しても、再度設定しない限りモバイルICOCAを使った決済・チャージができない可能性があるため、スマートフォンのセキュリティは常にONの状態で運用するのが推奨されます。
残高の使い道とカードICOCAの再発行について
一度モバイルICOCAに移行したカードICOCAは物理的には残っていても、機能的には使用不可です。ただし、モバイルICOCA上に引き継がれた残高は引き続き使用できます。
「やはりカードの方が使いやすい」「スマホのセキュリティ設定が合わない」という理由で元のスタイルに戻したい場合は、新たにカードICOCAを購入する必要があります。再発行扱いにはならないため、新規発行手数料がかかる点には注意が必要です。
利用スタイルに合ったICOCAの選び方
日常的に電車を使わず、スマホのセキュリティ設定も避けたい方には、従来のカードICOCAの方が向いているケースもあります。たまにしか電車を使わない場合でも、駅の券売機やコンビニで簡単に現金チャージできるのは大きな利点です。
一方、キャッシュレス決済を多用する方やApple Payの活用を考えているなら、モバイルICOCAの方が利便性は高いでしょう。
まとめ:モバイルICOCA移行後はカードは使えないので慎重に判断を
モバイルICOCAに登録すると、元のカードICOCAは完全に利用停止となります。現金チャージや改札通過もできなくなりますので、モバイル化を行う前には、自身の利用スタイルやセキュリティの運用方針を十分に考慮することが大切です。
もしモバイルICOCAが合わなかった場合は、再度カードICOCAを購入する形で対応できますが、その際は新規カード発行となり、残高の移行はできない点も併せて覚えておきましょう。
コメント