フィッシング詐欺や第三者による不正送金の被害に巻き込まれた場合、金融機関が取る代表的な措置の一つが口座の凍結です。しかし、凍結後に口座に残っているお金はどうなるのか、返金されるのか、疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。本記事では、口座凍結後の流れと残高の扱いについて詳しく解説します。
なぜ口座が凍結されるのか?
銀行口座が凍結される主な理由は、不正利用や犯罪に関与している可能性があると金融機関が判断した場合です。特にフィッシング詐欺で第三者から不正に送金された資金がある場合、その資金の保全と被害者の救済を目的に口座が凍結されます。
口座凍結は銀行が警察や被害者からの申し立てに基づいて行い、資金の流出を防ぐ措置として広く実施されています。
凍結後の残高はどうなる?
口座が凍結された後も、残っているお金が「自分の正当な資産」であると認められる場合には、返金される可能性があります。ただし、その過程には時間がかかるのが一般的です。
凍結対象の口座に第三者の被害金が含まれていた場合、金融庁の定める「被害回復分配金制度」が適用されることがあり、調査が完了するまで出金ができない状況になります。
数百円の残高でも返金されるのか?
原則として、口座に残っている金額が少額であっても、本人が正当な保有者であれば返金請求は可能です。ただし、銀行側の調査や手続きに時間がかかるため、半年以上放置されるケースも少なくありません。
数百円程度の金額であっても、本人確認と手続きが整えば返金対象です。銀行からの連絡を待つだけでなく、積極的に問い合わせを行うことが推奨されます。
銀行への問い合わせの重要性
銀行の担当者が「後日連絡します」と言っても、必ずしもすぐに連絡が来るとは限りません。一定期間が経過したら、自分から問い合わせを行いましょう。
問い合わせの際には以下の情報を準備するとスムーズです。
- 口座番号と氏名
- 凍結された理由(可能な範囲で)
- 凍結日時の概算
- 残高の見込み額
また、被害に遭った経緯や現在の状況も詳しく伝えることで、調査の優先度が上がる可能性もあります。
警察や専門機関との連携
詐欺被害に関しては、警察庁のサイバー犯罪対策窓口などに相談することも重要です。また、金融庁や消費生活センターに問い合わせると、より具体的な対応方法が得られることがあります。
特に凍結解除が難航している場合、外部の支援を活用することで解決への道筋が開けることもあります。
まとめ:凍結口座の残高返金は「諦めない」ことが重要
口座が凍結されたからといって、お金が必ずしも戻ってこないわけではありません。数百円でも自分の資産であれば返金される可能性があります。銀行の対応が遅いと感じる場合は、積極的に問い合わせを行い、状況を確認する姿勢が大切です。
時間はかかっても、正しい手続きを踏むことで資産の保全は可能です。フィッシング詐欺などの被害に遭った場合でも、冷静に対応を進めましょう。
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