手術で受け取った生命保険の給付金は確定申告で税金が戻る？仕組みを解説

手術を受けた際に生命保険の給付金が支払われた場合、確定申告で医療費控除を受けられるのか、また給付金が課税対象となるのかについて疑問を持つ方は多いです。本記事では、生命保険の給付金の扱いや確定申告で税金が戻るかどうかについて解説します。

生命保険の給付金は課税対象になるのか？

基本的に、生命保険から支払われる入院給付金や手術給付金は非課税です。つまり、税金の対象とはなりません。これは、給付金があくまで治療や入院に伴う負担を軽減する目的で支払われるものであり、所得としての性質を持たないためです。

これらは、医療費の補填として支払われるため、税務上「収入」には該当しません。

ただし、以下のようなケースでは課税対象となる場合があります。

医療費控除を受ける場合、実際に自己負担した医療費の総額が控除の対象となります。ただし、生命保険の給付金で補填された分は控除の対象外です。

医療費控除の計算式は以下の通りです。

医療費控除額＝（年間の医療費－生命保険の給付金－ 10万円 or 所得の5%）

例として、年間の医療費が50万円、生命保険の給付金が30万円の場合。

このように、生命保険の給付金を受け取ると、結果的に医療費控除の額は減るため、「税金が戻らない」と感じることがあります。

保険金で補填されなかった医療費のみが控除対象となるため、給付金額と実際の自己負担額を明確にしておくことが重要です。

給付金は非課税ですが、他の目的（例えば、投資や高額な買い物など）に使った場合でも税務上の影響はありません。ただし、確定申告時には用途を明確にするための記録を残しておくことをおすすめします。

企業が契約者となっている生命保険の給付金を受け取った場合、給与所得として扱われることもあるため、会社の人事や税理士に確認するのが良いでしょう。

生命保険の給付金は原則として非課税ですが、医療費控除の計算では給付金で補填された分が差し引かれるため、結果的に税金の還付が少なくなる場合があります。そのため、「税金が戻らない」と感じることがあるのです。

確定申告をする際は、自己負担した医療費と保険金の給付額を正しく計算し、適切な控除を受けるようにしましょう。